調査拒む米軍に抗議を PFAS問題で要求 参院決算委
2024年5月20日日本共産党の山下芳生議員は20日の参院決算委員会で、米軍基地周辺で地下水などから高濃度の有機フッ素化合物PFASが検出され、沖縄県が在日米軍に基地内の立ち入り調査を求めているにもかかわらず米軍が拒否している問題について質問しました。
琉球新報は、在日米軍が立ち入り調査の拒否を今回初めて文書で回答したと報じ、その理由として、水道水段階では汚染による影響が低減されているとしています。山下氏は「沖縄県や自治体はPFAS汚染から住民の健康を守るためさまざまな対策を講じてきた」として、県の負担がこれまでに12億円、今後10年で80億円以上の負担となると指摘。「住民は大きな負担を強いられている。報道が事実なら日本は植民地ではないと抗議すべきだ」と迫りました。上川陽子外相は「協議の内容は回答の有無を含めお答えできない」との答弁に終始しました。
山下氏は、在日米軍が守るべき日本環境管理基準に、日米両国のより厳しい基準を採用することになっていると指摘。山下氏が米国のスーパーファンド法の概要を問うたのに対し、外務省の宮本新吾大臣官房審議官は「汚染された施設の過去及び現在の所有者に浄化費用を負担させる広範囲な責任スキームを確立する内容。米国の連邦施設に義務が適用される旨が期待される」と答弁。山下氏は「国内で負っている責任を回避して立ち入り調査すら拒否している。ドイツでは基地周辺の魚類からPFASが検出され、米軍が調査と浄化費用の負担に応じている」と指摘し、政府の対応を批判しました。