日本共産党 参議院議員 党副委員長
山下よしき

活動レポート

水俣病と認めない感覚障害 水銀影響否定できず 環境委員会で質問

2022年6月10日

六月十日、参議院環境委員会で山下芳生議員は水俣病について質問しました。

山下氏は、水俣病公式確認直後に熊本大学医学部が行った疫学調査の報告書(1957年)が「共通原因としては汚染された港湾生棲の魚貝類が考えられる」としていたにもかかわらず、厚生省(当時)が食品衛生法の適用を認めなかったのは「明確な誤りだ」と批判。その結果、①水俣湾の汚染された魚の販売等が禁止されず、②チッソ工場が排出するメチル水銀が三倍化するなど、「被害を大きく拡大した罪は深い」と指摘しました。山口壯環境相は「水俣病が環境省の原点」と繰り返すのみでした。

また、山下氏は、1977年に通知された「判断条件」が「水俣病」の病状を狭く定義したために、水俣病と認められない患者が7万人にも上ることを告発。そのうえで、「曝露群寄与危険度割合(原因確率)」を用いて計算すると、不知火海沿岸地域ではメチル水銀曝露によって感覚障害が引き起こされた確率が95%以上になることを示し、「科学的根拠になる。水俣病と認定されないのは『判断条件』が間違っているからだ」と追及。神ノ田昌博環境保健部長は、「(原因確率が)対象疾病、対象地域の設定に用いられているのは承知している」と科学的根拠を否定できませんでした。

→水俣病と認めない感覚障害 水銀影響否定できず(国会論戦Pick Up)