住宅地近接に汚染土壌 住民理解なくとも推進だとただす 参院委理事懇
2023年6月13日
日本共産党の山下芳生議員は15日の参院環境委員会理事懇談会で、東京電力福島第1原発事故による放射能汚染土壌の最終処分に関する報告を環境省から受け、汚染土壌の再利用について質問しました。
環境省は、汚染土壌を福島県外で再利用する「実証事業」を埼玉県所沢市などで行おうとしましたが、住民の反対で昨年度中の実施を断念しました。
山下氏が「所沢では住民説明会の前に事業の工事契約が結ばれていたのではないか」とただすと、同省の担当者は事実だと認めました。山下氏は「どれだけ反対があってもやろうという態度だ」と批判しました。
山下氏は「所沢市議議会では『実証事業は福島では住宅から1キロメートル近く離れた田んぼの中などで実施され、本市のような住宅近傍での例はない』として『認めない決議』が採択された。道理のある決議だ。中止や変更を検討すべきではないか」と質問。環境省担当者は「このままの場所で実施を検討したい。丁寧に説明する」と答えました。
山下氏は「このままの計画では『丁寧に説明』しても理解は得られない。実証事業の目的は『理解醸成』のはずなのに完全に反する」と批判しました。