日本共産党 参議院議員 党副委員長
山下よしき

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大阪・IRカジノ用地 PCB汚染は明らか  環境相「追加調査の検討を」

参議院環境委員会 2022.12.6
速記録 資 料 動 画

日本共産党の山下芳生議員は6日、参院環境委員会でIR・カジノ建設予定地の大阪・夢洲が猛毒のPCB(ポリ塩化ビフェニール)で汚染された場所であることを指摘し、土壌調査が必要だと迫りました。

山下氏は、大阪地域公害防止計画には1975年以降に、木津川や大正内港(福町堀)などで暫定除去基準を超えるPCBが検出されたことが記録されていること、1997年以降にようやく除去対策が実施されたことを、それぞれ行政文書にもとづいて明らかにしました。

そのうえで山下氏は、「大阪湾域の底質のPCBが除去されないまま長期間残留し、浚渫土砂として舞洲や夢洲に大量に投入されたことは明らか。PCBがないものとしてIR事業を推進することは許されない」と批判。IR予定地での土壌調査を強く求めました。

政府・IR推進本部の一員である西村明宏環境相は、「安全面、環境面の法令に適合するようにしなければならない」と答弁。さらに山下氏は「PCBの含有の可能性が非常に高い。政府・環境省として調査するよう指導すべきだ」と提起。西村氏は「安全をしっかり確保することは当然だ。必要であれば、追加調査を検討してもらうべきだ」と述べました。

また山下氏は、「夢洲の地盤調査の結果は、阪神・淡路大震災で側方流動(強い地震動により地盤がずれる現象)により甚大な被害が発生した神戸ポートアイランドと同様、深部まで軟弱な地盤となっている」とし、埋立層だけの液状化対策では安全性は担保できないと強調しました。

 

速記録を読む

○山下よしき 日本共産党の山下芳生です。
前回、十一月一日の質疑では、大阪のIR、カジノ予定地である夢洲の土壌汚染問題等を取り上げました。私は、IR、カジノ誘致に反対の立場ですが、国内外から年間二千万人が訪れる施設として整備するというのなら、その予定地が西村環境大臣が所信で表明された人の命と環境を守る場所であることは当然の前提とされるべきだという立場からの質問でした。国交省の担当者も、御指摘の安全や衛生環境の確保に関する点につきましては、認定審査の基準に関する重要な要素の一つと考えておりますと答弁されました。
今日も引き続きこの問題を取り上げたいと思います。
まず、前回質疑における環境省の答弁から確認したいと思います。
前回、私は、IR予定地である夢洲が、大阪市を流れる安治川や木津川の河口部にひしめいていた重化学工場や造船所からの工場廃液が混ざった大阪湾のしゅんせつ土砂の処分場として埋め立てられ、造成された場所であることを紹介しました。その上で、環境省が一九七四年から実施している化学物質環境実態調査では、大阪湾内の大阪港並びに淀川河口の底質からPCBは検出されているかと質問しました。この質問に対し、環境省は、淀川河口底質の測定結果のみを報告し、最大でも〇・二一ppmということで、暫定除去基準の一〇ppmを大幅に下回っておりますと答弁いたしました。
環境省に確認しますが、なぜ大阪港並びに淀川河口の両方を問われたのに、淀川河口の測定結果のみを答弁したのか。大阪港の底質の測定結果、その最大値はどうなっているか、御答弁ください。
○環境省環境保健部長 神ノ田昌博 お答えいたします。
十一月一日の環境委員会では、淀川河口の調査結果に関する答弁書しか持ち合わせていなかったため、大阪港の調査結果については答弁漏れとなりましたこと、おわびを申し上げます。
大阪港の底質の調査につきましては、平成八年度以降、二十三回測定した結果、測定した全ての年度においてPCBが検出されており、最大値は五・六ppmとなっております。
○山下よしき 資料の一に示しましたけれども、大阪港の底質から検出されたPCBは、最大で五・六ppmであります。暫定除去基準一〇ppmを大幅に下回っているとは到底言えない、そういう数字が出ているんです。環境問題について環境省が国会で無責任な答弁をしてもらっては困ると厳重に抗議をしておきたいと思います。
しかも、この環境省の化学物質環境実態調査では、大阪湾域におけるPCB測定は一九九六年以降にしか行われておりません。したがって、それ以前の高度経済成長期に大量に排出されたはずのPCBの実態が十分に反映されておりません。
そこで、環境省に聞きます。
一九八八年大阪地域公害防止計画における底質の状況、及び、二〇一二年大阪地域公害防止計画における大阪湾内の底質のダイオキシン類及びPCBによる汚染の状況ではどのように記述されていますか。
○環境省水・大気環境局長 秦康之 大阪府が一九八八年、昭和六十三年に策定をいたしました大阪地域公害防止計画におきましては、一九八六、昭和六十一年の大阪湾の底質のPCBは暫定除去基準値以下であり、最高〇・六三ミリグラム・パー・キログラムであったこと、木津川で暫定除去基準を超える底質の存在が確認されたことが記載されていると承知をしております。
また、二〇一二年、平成二十四年の同計画におきましては、二〇〇三年から二〇〇五年、平成十五年から十七年度の大阪市が実施した底質ダイオキシン類の詳細調査において、百六十から七千二百ピコグラムTEQ・パー・グラムの汚染範囲を確認し、大阪市がしゅんせつ等による浄化対策を講じていること、また、二〇一〇、平成二十二年度に大阪市が実施した底質調査におきまして、PCBの暫定除去基準を超過した底質が確認されたことが記載されていると承知しております。
○山下よしき 資料二と資料三に今の答弁が記された大阪地域公害防止計画を示しました。木津川や福町堀で暫定除去基準を超えるPCBが確認されております。この大阪市、大阪地域公害防止計画は環境庁の時代から環境省が関わって作成された公害防止計画ですから、そこにちゃんと書いてあるわけですね。
それだけではありません。資料四を御覧いただきたいんですが、大阪市環境白書平成十一年版にですね、大阪市内の河川の底質PCBについて、一九七四年、昭和四十九年から一九九八年、平成十年までの調査結果が掲載されております。ナンバー一、出来島大橋、ナンバー八、福崎渡跡では八・一ないし十ミリグラム、これはppmと同じです。それから、ナンバー十一、千本松渡では十ないし十五ミリグラムと高濃度のPCBが検出されております。工場や造船所が建ち並んでいた木津川河口部の千本松渡では、昭和四十九年から平成十年までずうっと高濃度のPCBが検出されているということであります。
環境省は、大阪湾域の底質調査で暫定除去基準を超える高濃度のPCBが検出されている事実、こういう事実を知っていながら前回のような答弁をしたのは余りに不誠実だということを重ねて指摘しておきたいと思います。これだけ過去、PCBが大阪湾域底質で検出されたということですから、当然ながら、PCBというのは発がん性、生物蓄積性とともに難分解性を有する有害物質でありまして、除去されない限り大阪湾域の底質等に長期間残留することになります。
そこで、大阪湾域における底質のPCB等有害物質に関するしゅんせつ事業や除去事業の経緯はどうなっているか、私調べてみました。それが資料五でありますけれども、大阪市は、公害防止対策事業として、一九七四年から二〇〇二年にかけて有機汚泥のしゅんせつを四百四十三万立米行い、舞洲と夢洲の二区、三区に投入しました。さらに、一九九七年から二〇〇一年にかけて、木津川の一部区域のPCB含有土砂の除去対策として四十七万立米を行い、夢洲四区で埋立て、固化いたしました。それから、二〇〇六年からは底質ダイオキシン類及びPCBの除去を行っております。計画では九十二万立米を夢洲一区で処理することになっていますが、まだ途上であります。
国交省、私はこういう経過を調べましたけれども、間違いないでしょうか。
○国土交通省大臣官房技術参事官 遠藤仁彦 お答え申し上げます。
事業実施主体であります大阪市に確認いたしましたところ、大阪港におきまして、一九七四年から二〇〇二年までに有機汚泥四百四十三万立米を舞洲地区、夢洲地区の第二区、第三区に処分、そして、一九九八年から二〇〇一年までにPCB含有土砂四十七万立米を夢洲地区第四区に処分、さらに、二〇〇六年以降につきましては、底質ダイオキシン類及びPCB含有土砂を夢洲地区第一区に四・五万立米、そして底質ダイオキシン類含有土砂を第二区に八十八万立米の合計九十二・五万立米を処分する計画を進めていると伺ってございます。
○山下よしき 大体私が調べて述べたものと同じであります。
要するに、私がこれを見て言いたいのはですよ、除去対策が行われる一九九七年以前は、大阪湾域の底質のPCBは除去されないまま長期間残留し、しゅんせつ土砂として舞洲や夢洲に大量に投入されたということであります。更に言いますと、大阪万博会場となる夢洲二区、それからIR予定地の夢洲三区へのしゅんせつ土砂の埋立ては、一九八七年に始まって、二〇二〇年までに約三千四百八十六万立米投入されました。しかし、その九割以上に当たる約三千二百万立米は二〇〇一年までに埋め立てられたものと、これ大阪市の埋立ての履歴の資料をいただいて計算しますとそうなります。つまり、夢洲に投入されたしゅんせつ土砂の大部分はPCBが除去される前のものであるということになるわけです。
そこで、IR推進本部事務局でもある国交省にお尋ねしますが、資料六にも示しましたけれども、大阪市は、IR事業者から汚染土壌の対策を求められて、IR施設建設で発生する汚泥百十万立米の処理を検討していると聞いております。これ間違いないでしょうか。また、ここで処理される汚泥にPCBは含まれているということでしょうか。お答えください。
○内閣官房IR施設区域整備推進本部事務局参事官 佐籐克文 お答え申し上げます。
まず、お尋ね、お話ありました前段の点でございますけれども、搬出処理を要する汚泥の量、百十万立方メートルという点については御認識のとおりであると認識しております。
また、IR用地が属します夢洲三区につきましては、これまでの調査の結果ではPCBの検出はなされていないというふうに承知をしております。
○山下よしき これまでの調査ではPCBの検出はされていないということでしたけれども、これは前回の質疑で明らかにしたように、夢洲における、特にこのIR予定地の三区における土壌調査というのは一か所しか行われておりません。北港テクノポート線の駅が造られる場所でありまして、これはIR予定地とは少し離れた、まあ隣接するところですね。IR予定地そのものの土壌調査は一か所もやってないんです。
やってないのにPCBがないというのはおかしいんじゃないですか。
○内閣官房IR施設区域整備推進本部事務局参事官 佐籐克文 お答えいたします。
御指摘の点、おっしゃるとおりの部分もございますが、少し丁寧に申しますと、IR用地は夢洲三区の中に含まれておりまして、夢洲三区はIR用地よりもう少し広いエリアとなってございます。夢洲三区につきましては三か所実施されていると環境省さん等からもお聞きしておりまして、我々も申請者の大阪市からも聞いております。
そのうちでIR用地につきましては、御指摘のございました、これIR用地内になると考えておりますが、一か所で実施されているというふうに認識をしております。
○山下よしき いや、だから、その実施した一か所では全体の調査にならないじゃないですかと。
では、ほかの二か所、土壌調査、どういう調査していますか。(発言する者あり)

○環境委員長 滝沢求 速記を止めてください。
〔速記中止〕
○環境委員長 滝沢求 速記を起こしてください。
○環境省水・大気環境局長 秦康之 失礼いたしました。
平成十六年に二地点において調査がなされており、検出されていないという状況ではございます。ただ、これは三区ではございません。
○山下よしき 先ほどずっと述べてきたように、大阪の夢洲にはPCBが含まれているしゅんせつ土砂が入っているんですよ。私、ずっと履歴を申し上げましたよね。ちゃんと調べてないんですよ。そのちょっと隣接するところで一か所、十メートル程度掘っただけで、あと一回も掘っていないんですよ。だから、掘らなきゃ分からないですよ、調査しなきゃ、PCBがあるかないかは。
私、十一月十日に大阪の夢洲の現地視察を行いました。大阪市の港湾局の方から説明を受けたんですけれども、この大阪の夢洲三区の部分にいつ、どこの土砂がどれだけ、どこに投入されたか分かりますかと聞いたら、分かりませんという答えなんですよ。その後、資料も要求しましたけれども、分かりませんという答えなんですよ。
したがって、PCBが大量に、が含まれているしゅんせつ土砂が大量にどういう形状で埋め立てられた場なのかというのは分からないんですよ。分からないのに、PCBがないものとして工事するということは、これは許されない。極めて危険ですよ。ちゃんと調査すべきじゃないですか。調査せよと、IR事業者あるいは大阪市に言うべきじゃないですか。
○環境省水・大気環境局長 秦康之 土壌汚染対策法につきましては、調査の効率化等の観点から、汚染状況調査の省略を認める仕組みもございます。ただし、この場合、調査していない地点についても、汚染があるものとみなして区画全体を指定することとされております。
本件につきましては、地域の環境保全について、まずはその地域を管轄する地方自治体において対応するというのが原則だと理解しております。
国におきましては、自治体が適切に対応できるよう技術的な助言等を行うことが基本と認識をしておりまして、今後も大阪市における対応につきましては引き続き注視し、また必要に応じ技術的な助言等を行っておる、まいる所存でございます。
○山下よしき もうこれは大臣に伺いたいと思うんですね。大臣は、総理をトップとするIR推進本部のメンバーでもあるんですよ。
今、私申し上げました夢洲という土地は、PCBを含有する大阪湾のしゅんせつ土砂が投入されているんです、間違いなく。一か所しか調査しないで、その調査していないところを今から工作しようとしているわけですよね。そんなこと許されるのかと。ちゃんと調査をして、PCBがないのならないでいい。あったらあったで、別の対策になるわけですよ。そういう必要、ありませんか。
○環境大臣 西村明宏 IR事業、これを実施するに当たりましては、当然、IR事業者が安全面、環境面、こうしたところに関係する法令にしっかりと適合するようにしていかなければならないというふうに思っておりますし、必要であれば、そういった調査も自治体含めて協力しながらやっていく必要があるんだろうと思っております。
○山下よしき 私は必要だと思いますよ、どう考えても。
それから、もし、これ猛毒であるPCBが含有されていれば、対策はぐんと変わるんです。PCBの汚染底質は、掘削、封じ込め、無害化などの処理が必要となります。それから、労働安全衛生法上も、PCBに暴露されるおそれのある作業については呼吸用保護具などの適切な保護具を使用することが義務付けられることになります。非常にこれは猛毒ですから、慎重な扱いをしなければならない。履歴でいうと、それが入っている可能性が非常に高いわけですよ。調査もしないで作業を進めるわけにいかない。私は、ちゃんと調査をして、含有が確認されれば、こういう法令にのっとった対処をする必要があると。
大阪市がしようとしないんだったら、政府が、IR推進本部あるいは環境省がちゃんとしなさいと指導すべきではありませんか。
○環境大臣 西村明宏 IR事業にかかわらず、そういった土地において事業を行う者は、しっかりとした、そこに来られる皆様の安全をしっかり確保するというのは当然のことだと思います。
そうした中で、今、大阪府、大阪の方でその事業を進めているわけでございますので、しっかりと、安全にとって必要であれば、追加の調査も検討してもらうべきだと思います。
○山下よしき いや、必要だという認識ないんですか、大臣。このままいっていいということですか。調査しようとしていませんよ。
○環境大臣 西村明宏 環境省とすれば、繰り返しになりますけれども、しっかり安全を確保したい、環境をしっかり守りたいということでございますので、ただ、今回のこの夢洲に関しましては、大阪が当該自治体でございますので、大阪としてしっかり検討しながら、安全面を考えて検討することだと思っております。
○山下よしき IRは、推進本部は政府ですからね。大臣もその一員ですから、しっかり責任を果たしていただきたいと思います。
資料七、次に移ります。
液状化問題です。二〇二一年十二月に大阪府IR推進局が作成した液状化対策範囲についてという資料ですけれども、IR事業者が実施したボーリング調査結果で液状化判定をしたものですが、三十九か所のボーリング調査を行ったうち、二十メートル以浅、それより浅いところに液状化層が一メートル程度存在する箇所が十か所、二十メートル以浅に二メートル以上液状化層が存在する箇所が十六か所との判定になりました。国交省、間違いありませんね。
それから、IR事業者も疑問を呈していましたが、なぜ液状化対策の調査が二〇二〇年十二月、こんなに遅くなったんでしょうか。
○内閣官房IR施設区域整備推進本部事務局参事官 佐籐克文 お答えいたします。
お尋ねがありました前段の点につきましては、前段のあのボーリング調査結果の箇所数等につきましては、総じて御認識のとおりと承知しております。
また、後段の点につきましては、液状化対策の実施に関する部分でございますけれども、IRを実施するに当たっての前提の確認といたしまして、大阪の方に、大阪において公募開始後に実施された調査において、その調査の結果必要性が認識されたことに伴い対策が講じられていると認識しております。
○山下よしき 元々この夢洲というのは建設残土やしゅんせつ土砂の処分場として計画した、された場所ですから、元々こんなIRを造るなんということは毛頭なかったんですね、計画に。それが、IRの計画が最近になって出てきたから、造るに当たって土壌、液状化の調査をしなければならなかったということなんですよ。どだい無理があるんです。
資料六に戻りますけれども、大阪市はこのIRの液状化対策として概算負担額四百十億円としていますが、一体どのような対策が取られるのか、国交省、説明いただけますか。
○内閣官房IR施設区域整備推進本部事務局参事官 佐籐克文 お答えいたします。
液状化対策、概要といたしましては、液状化判定の結果を踏まえまして、それを基本としまして、液状化が生じないような工法的なものも含めて行うということになっています。
例えば、ちょっと技術的になりますですけど、サンドコンパクション工法といったような形で、土壌の、緩い土壌のところを入れ替えるというところでございます。具体的には、概して、これはまとめて申しますと、土壌のうちの、これも技術基準等の、この目安とすべき技術水準に沿って必要な程度やるということになってございまして、一二、三%土壌改良率が確保できるようなサンド・コンパクション・パイル等の工法をやるとか、十分な対策となるような検討をしておりまして、金額としましては、大阪側の資料によりますと、全体としましては約四百十億円ほどを計上していると承知しているところでございます。
○山下よしき 今の液状化対策は埋立層なんですね、私が伺ったところ。で、夢洲は埋立層だけの液状化対策で大丈夫かということが問われております。
資料八に、大阪府IR推進局が二〇一九年五月に行ったボーリング調査結果、柱状図を示しました。地下約九十メートルまで調査しておりますけれども、N値が五程度のいわゆる軟弱地盤でした。夢洲は、地表面から見ておおむね五メートルから深い位置でN値が低くなっており、途中おおむね五十メートル付近の位置でN値が高くなるものの、六十メートル付近の位置で再び低くなっていると。要するに深い層まで軟弱地盤だと、そういう理解でいいですか。
○内閣官房IR施設区域整備推進本部事務局参事官 佐籐克文 お答えいたします。
大阪側から説明を受けている説明内容や資料によりますと、お尋ねのあった点、深さごとのN値の傾向に関しましては主に三点ほど深さ別にお話があったかと思いますけど、それについてはいずれも総じて御認識のとおりだと認識しております。
○山下よしき 土木の専門家は、夢洲の地盤は、たとえ地下七十メートル以上の支柱を打っても先端が破壊される側方流動という現象が起こると指摘しております。
資料九に、阪神淡路大震災における護岸の液状化、側方流動を記しておりますけれども、もう時間参りましたので……
○環境委員長 滝沢求  申合せの時間が参りましたので、質疑をおまとめください。
○山下よしき はい、締めたいと思います。
ポーアイのこの土質調査、柱状図もこの夢洲と同じ形質を示しておりますので、ポーアイで起きたことが夢洲で起こることは極めて大きいと。したがって、埋立層だけの液状化対策で間に合うのかということも危惧されているということも指摘して、質問を終わります。