忙中閑あり。スケジュールが空いたので、「パッチギ!LOVE&PEACE」を観てきました。いい映画でした。在日韓国・朝鮮人の視点から日本社会の現在と過去を見つめさせてくれます。そして、家族や友人(日本人友人役の藤井隆さんがいい味を出してました!)とのきずなほど大切なものはないと、鑑賞後、心の底にじんわりと感じさせてくれます。
井筒和幸監督が5月3日の「九条の会・おおさか」の対談でおっしゃっていたとおり、映画には戦争のシーンがけっこう出てきますが、それらはすべて戦争で“殺される側”の恐怖を伝えるものでした(南方の島で米軍の機銃掃射や爆撃を受ける場面など)。また、当時日本の植民地だった朝鮮半島の人たちが、どのように日本の戦争に駆り出されたかもリアルに描かれています。
日本の戦争を「正しい戦争だった」と思い込み、戦前の軍国主義一色の社会を「美しい国」とあこがれるような人たちにとっては、あまり都合のよくない映画かもしれません。でも、このような映画が大きな映画館で上映され、少なくないお客さんが足を運んでいることに、私はこの国の希望を感じたのでした。