日本共産党第24回党大会（1月11日〜14日、静岡県熱海市）から戻ってきました。
涙と笑いと鼻水の大会でした。全国から1000人近い代議員が集まって討論したのですが、50人あまりの発言の一つ一つがとってもよかったんです。
まず”涙”編。今回の大会ほど、国民の苦難、貧困と社会的格差の拡大がリアルに語られた大会はなかったと思います。しかし、苦難だけ紹介して終わる発言はひとつもありませんでした。日本共産党の地域支部や議員が、民主的医療機関、生活と健康を守る会などとともに支援の手を差し伸べ、助けられた側の人たちが自ら立ち上がり、こんどは助ける側に立つ――そんな経験がいくつも語られました。その全体に、国民に苦難を押し付ける政治への怒りとともに、人間同士のつながりのあたたかさ、そこから生まれる人間の強さを見て涙するのです。
北海道から流れ流れて熊本へ、2年間のダンボール暮らしに「いつ死のうか」考えているとき、「困ったことはありませんか？」と声をかけてくれたのが共産党。生活も立ち直り、23年ぶりにかわいい娘にも会えました。いまじゃ、ビラまきや署名活動にも出ています。人間ひとりじゃ幸せになれません…。熊本の代議員は、急増するホームレスの人たちへの訪問・支援活動を物語風に紹介しました。
「明日は鳥取の○○に行ってくれ」と派遣元から突然言われるけど、交通費は片道自分持ち。へんぴな地域で深夜までの仕事になれば、帰りのタクシー代でその日の賃金はパーになる…。岡山の青年代議員はそんな派遣で働く若者の実態を報告。
「宿代」を引かれ手取りは月5万円。「お前らの代わりなんていくらでもいる」と酷使され飛び出してきた2人の青年が、「2人では先が見えなかった。こんな僕らを温かく迎えてくれた」と民主青年同盟に入ってがんばっている様子を千葉の青年代議員は語ってくれました。
「怒られるのはいいんです。時々見下し、さげすむような目で見られ、無視されるのがつらい」と職場の仲間が泣きながらやめていく…。大阪の損保職場の女性代議員は、仕事ができないと人間性まで否定される職場で、「だからこそ職場を耕そう」と憲法を守る署名を党を挙げて取り組み、6600人もの仲間が賛同してくれたこと、そのなかで「いまの状況では自分自身にも会社にも未来が展望できない」と入党する仲間も生まれたことを報告。
「党員は仲間のなかにあってこそ党員。資本の論理に、私たち仲間の『人間の論理』をしっかり対峙させ、ギスギスした冷たい職場であればあるほど太陽のような笑顔で乗り越える、強くおおらかな人間集団になりたい。仲間を愛し、仲間を増やす全党運動にチャレンジします」と結びました。
泣けるでしょ。地域でも職場でも、まさに「人間の論理」で厳しい現実に立ち向かい、人間として成長する姿は感動的です。損保職場の話には、未来社会における「生産手段の社会化」を「生産者が主人公」として実現するための準備がなされているとさえ感じられました。
そして”笑い”編。党勢拡大や選挙戦は、もちろん苦労もありますが、みんなとても明るく奮闘していることが共通しています。和歌山の福祉職場の代議員は、職場で10人の党員が増えた決めゼリフを披露。「福祉にとってますます厳しい情勢。現場だけやったら絶対しんどくなる。もっと広く国政を変える展望をつかんだらすっごく楽になるでー。僕ら君を楽にしたいんよ」。うーむ、この決めゼリフはいただきです。
兵庫・姫路の代議員は、模造紙に描いた「党大会めざす党勢拡大すごろく」を紹介。新幹線で姫路から熱海まで「しんぶん赤旗」読者を10人増やせば上がり。ところが「行っただけでは帰ってこれん」と途中で目標を20人に倍加、「いま帰りの京都で立ち往生しています」と笑わせました。
福島の女性代議員の淡々とした発言は涙と笑いの連続でした。移住して立候補した町で落選して3年、町の様子もわかり、相談事もされるようになってきたことを報告、「お茶飲んでいきな」「野菜もらっていくけ？」という言葉をおろそかにしてはいけません、「忙しくて」とか言えば厚意を無にしたことになります、と会場を沸かせました。やはり人と人とのつながりが党活動の原点ですね。
そして”鼻水”編。じつは党大会中、軽い風邪を引いてしまいました。大会直前までの寒風の中での活動が堪えたのでしょうか、鼻水とのど痛の症状が出てしまいました。周りの方から薬やマスクをいただき、会場の医務室（ちゃんと医師も待機していました）で診てもらって、なんとか乗り切ることができましたが、マスクをしていると流れる涙を隠せるのでちょうどよかったかも…。
というわけで、たくさんの感動とパワーをもらった党大会。これまでお世話になった全国各地の方々との再会もうれしかった。2007年、いっせい地方選、参院選での勝利めざしてがんばるぞー！
（写真は、大会会場で撮影した記念写真です）
