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「大阪府議会フォーラムin東京」に参加しました

2008年08月28日

 残念です。ペシャワール会の伊藤和也さんは武装勢力によって殺害されていました。心からの憤りを感じます。背景には、アフガンの治安情勢が最悪の事態になっていることがあります。テロに対して、米軍などが報復戦争で対応してきたことが、アフガン住民の憎しみの連鎖を生み出し、テロの土壌を拡大しているのです。

 戦争でテロはなくせない――農業支援というもっとも非軍事的な活動でアフガンの人々を支援してきた日本の青年が武装勢力の凶弾に倒れるという不幸な出来事から、私たちがあらためて教訓にしなければならないことだと思います。アフガンにおいては、政治的・外交的な和平プロセスと、貧困や飢餓をなくしていく民生支援を組み合わせてとりくむことがいよいよ必要だということを、国内外に発信していきたいと思います。伊藤さんの気高い志と尊い犠牲を生かすためにも――。

photo 午後、「大阪府議会フォーラムin東京」が国会近くの都道府県会館で行われたので参加しました。畠成章大阪府議会議長、鈴木和夫同副議長の進行で、府議会各会派の幹事長、橋下徹大阪府知事がパネリストとなり、国から地方への権限移譲、税財源移譲、国直轄事業負担金について討論がされました。日本共産党からは、阿部誠行幹事長がパネリストとして発言、宮原たけし団長、くちはら亮府議がフロアから発言・参加。

 国への注文という点では、自民党から共産党までバッチリ立場が一致することがよくわかりました。

 「バブル崩壊後、国の景気対策として、大阪府も大型公共事業が膨らみ、府債残高が1兆円から2兆円に増えた。その10年後の償還時に、小泉内閣の三位一体改革で交付税が全国で年間5兆1千億円削減され、大阪府も3185億円のマイナスになった」(民主党・西脇邦雄幹事長)

 「大阪府がいくら血肉を切っても、(地方の自主財源を国が召し上げる)地方法人特別譲与税で報われない。廃止してほしい。国直轄事業負担金は、お上のやることには逆らうな、国のいうことを聞け、という制度。事前に相談もなく勝手に請求書だけ回ってくる」(公明党・光澤忍幹事長)

 「国の地方財政計画は、成長率を1.3%と高めに見て、実際の税収不足は地方に減収補てん債の発効を認めるというやり方だが、減収補てん債で国が見てくれるのは75%だけ。この構図を継続する限り大阪府の財政再建は絶対できない」(自民党・浅田均幹事長)

 地方の財政危機を深刻にした国の責任の重大さ、地方の自主財源を勝手に取り上げる国のやり方への批判、そのうえで地方交付税の復元と国直轄負担金の廃止をつよく求める点は、党派を超えた大阪府議会の共通認識です。国政に携わるものはしっかりと受け止め、生かさねばなりません。

 ところが、パネルディスカッションが盛り上がりかけたころには、自民党、公明党の国会議員はほとんど退席。自民党の浅田幹事長が、「こんなことでは大阪府の財政再建は絶対できない」と熱弁をふるったあとガランとした来賓席をみて、「自民党の国会議員はおらんようになってしもたけど…」とぼやく場面もありました。大丈夫。自民、公明の府会議員のみなさんの声もまとめて、私が国政に届けますから!

 その点で、日本共産党・阿部幹事長の「法人税の大企業優遇をやめ、97年時点の税率に戻せば、大阪府の法人2税収入は1000億円増える。府民サービスや職員給与のカットで今年度1100億円削減するのに匹敵する」という問題提起は、大阪府財政再建の方向として非常に説得力を持っています。大企業優遇税制の是正が、社会保障財源の確保のみならず、地方の自主財源確保にも資するという角度から、国政でも大いに論戦したいと思います。

 ところで、橋下大阪府知事のスピーチは、短い時間でもさすがに聴く者を引き込むうまさがあります。国土交通省近畿整備局が、淀川水系の4ダムをなにがなんでも推進し、関係府県に負担金を出させようとしている件について、「私学助成や障害者など府民サービスを聖域なくカットしているなかで、ダムといわれても優先順位が違うんです」と熱く語ったくだりは、フロアからも拍手が起こりました。私も、前段の府民サービスカットには反対ですが、後段のダムの優先順位は高くないという点には賛成です。

 橋下知事のスピーチで繰り返し出てくるのは、「自分たちのお金は自分たちで使えるような権限を国からぶんどってくる。もう霞ヶ関は要らない」という決めゼリフ。つい、そうかなあ、と思ってしまうのですが、よく考えると、ここには、国によって削られた地方財源はそのまま容認しておいて、小さなパイをどう使うかだけ自分で決めさせてくれといっている弱点があります。

 言葉のうえでは勇ましく国と対決しているように聞こえるのですが、じつはいちばん闘わなければならないところは避けているのです。だから、自民党本部の会合にも大歓迎で招かれるのでしょう。

 フォーラム終了後、府議会議長、各会派幹事長と挨拶を交わしたあと、私は橋下知事に声をかけました。「国と闘ってください。権限だけでなく財源を確保するために。そうでないと国は痛くない。削った地方財源でも大阪はやっているとなってしまう。知事就任直後に、国会の私の部屋にご挨拶に来られたときにも言いましたが、いよいよ地方交付税の復元を求めて国と闘うときが来たと思います」。

 知事は、「わかりました」と真摯に聞いてくれました。



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