通常国会の会期が6月21日まで延長されたため、今週も国会です。しかし、参院での首相問責決議の可決を受け、岩手・宮城内陸地震の協議・調査を行う衆参災害対策特別委員会以外、すべての委員会、本会議の審議はストップしています。
一方、後期高齢者医療制度による2度目の年金からの天引きが始まり、国民の怒りはますます深まっています。4野党が共同して参院に提出し可決した後期高齢者医療制度廃止法案の、衆院での一刻も早い趣旨説明・質疑の実現と、法案成立に全力を尽くすことが、野党に課せられた緊急・重要な責務です。
延長されたとはいえ会期は限られており、ことは急を要します。他の野党から権限を委任してもらえるなら、日本共産党一党でも、趣旨説明と答弁を行う用意があります。
以上の立場から、日本共産党の市田書記局長は、民主党、社会民主党、国民新党の各幹事長に対し、本日可能な限り早い時間に、4野党幹事長・書記局長会談を開催するよう文書で申し入れを行いました。事態を前向きに打開するための努力のひとつです。
夕刻、民主党・鳩山幹事長から、委任の件も含め申し入れを受けることはできない旨の回答が文書で寄せられました。残念です。
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さて、審議ストップ中の時間を有効に使おうと、本を3冊購入しました。
@ 堤未来著『ルポ 貧困大国アメリカ』(岩波新書)
A 湯浅誠著『反貧困――「すべり台社会」からの脱出』(岩波新書)
B 門倉貴史+賃金クライシス取材班著『貧困大国ニッポン 2割の日本人が年収200万円以下』(宝島社新書)
“貧困3部作”ともいえる3冊です。いずれも個々人の貧困生活をリアルに描きながら、その背景に、新・自由主義の経済政策があること、過激な市場原理が経済的「弱者」を食い物にし、「サブプライムローン」など「貧困ビジネス」まで生み出していることをしっかりとらえています。おすすめです。