中原暁雄さん。中原くん。まさか、あなたにこんな形でお別れの言葉を送ることになろうとは夢にも思いませんでした。悲しいです。１９８４年、私が日本民主青年同盟の北河内地区委員長になったとき、あなたは地区常任委員になってくれました。丹精こめて木工家具をつくる労働者であり、バイクとギターを愛する好青年でした。人を信じ、絶対に人を裏切らない人でした。

　人前でしゃべるのはけっして得意ではなかったけれど、あなたが一生懸命訴える姿は若い仲間たちの信頼と共感を呼びました。どんな役割でも、あなたは愚痴ひとつこぼさず黙々とこなしてくれましたね。どんなに仕事で遅くなっても、あなたは必ず会議にかけつけてくれました。松下電器本社工場に囲まれた門真市松葉町の民青地区事務所。みんな若かった。ぶつかりあった。そのなかにいつもあなたのやさしい笑顔がありました。誰一人として欠けてはならないすばらしい仲間でした。

　中原くん。あなたはあの頃からずっと変わりませんでした。その後、あなたは民青同盟大阪府委員会府委員として、また住吉地区委員長として活動されました。あなたのその誠実さ、やさしさに、どれほど多くの青年たちが、毎日のきつい労働や受験勉強、将来不安などですさみかけた心を癒されたことでしょう。きょうもあなたとのお別れにたくさんの仲間たちが集まってくれていますよ。

　青年運動卒業後、あなたは不破前議長、志位委員長など日本共産党幹部の大阪での警備の活動に全力で当たられました。宮本たけし参議院議員を乗せた日本共産党の宣伝カーが、右翼の街宣車にとりかこまれたとき、あなたは身を挺してその暴力から宣伝活動を守られましたね。立派でした。昨年の参院選で候補者としてたたかう私の警備にあなたが付いてくれたとき、長年の友人がそばにいてくれることで、どんなに安心でき、そして誇りに思ったことでしょう。

　中原くん。あなたのその生き方は、人間の解放をめざす事業のなかで、大切にしなければならないことは何かを私たちに教えてくれました。早すぎるお別れの悲しみは、いくら悔やんでも晴れることはありません。しかし、私たちはあなたに約束します。あなたとともにめざした新しい社会を実現するために、あなたが教えてくれた誠実さ、やさしさ、勇気を受け継いで、私たちは歩み続けます。遺された、美江さん、ひろしくんのことを、これまでと同じように私たち仲間で支え続けます。

　中原くん。ありがとう。どうか安らかにお眠りください。

　日本共産党　参議院議員　山下よしき

（中原暁雄さんの葬儀・告別式での弔辞）