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「新しい社会主義」という言葉

2008年01月02日

 年末年始のTV番組で世界と日本のあり方を問う好企画が続きました。30日放送のTBS系「サンデーモーニング」は「貧困と環境」をテーマに2時間の特集を組みました。オイルマネーをもとに現れるあらたな富豪たちとその国の超高層ビル建設ラッシュを支える外国人労働者の低賃金ぶり、温暖化による海面上昇や砂漠化で住居や食糧を失うのはいつも貧困層という現実…

 これらを映像でリアルに描き出しながら、産業革命以来のマルクスの指摘や格差を是正するための人類の英知の蓄積を、この10年20年の「新自由主義」という考え方にもとづく政策が根底から破壊し、いまや「古いむき出しの資本主義」になっていることが事態の悪化を加速させている点が強調されていました。コメンテーターの寺島実朗さんの「もはや資本主義というシステムでは立ち行かなくなっている」という言葉がつよく印象に残りました。

 1日放送のNHK「未来への提言スペシャル 地球温暖化に挑む」も力作でした。17個の観測衛星で温暖化の観測を続けているNASAの科学者は、すでに南極の氷床が溶け出していることを紹介。「臨界点」を超えると加速度的に温暖化が進み、急激な海面上昇で東京、ニューヨーク、上海など世界の臨海の大都市は一気に危機に瀕すると警告します。

 イギリスの経済学者は、いまなら温暖化の元凶であるCO2の削減コストはGDPの1%で済むが、いったん限界を超えれば被害は世界大戦並みの20%に達するというレポートを発表。企業にCO2削減が経済的利益につながるという動機付けをする政策を提言します。実際スウェーデンでは、ガソリンへの炭素税導入によるエタノール燃料への転換促進、エコカー生産に対する自動車メーカーへの補助金、エコカーの駐車料金の無料化などで、「低酸素社会」の実現に着実に前進していることも紹介されました。イギリスの経済学者の「市場原理に代わるシステムをつくらねばならない」という言葉が耳に残りました。

 これらのTV番組を見たあとで「しんぶん赤旗」1日付の日本共産党・志位和夫委員長と経済同友会終身幹事・品川正治さんとの「新春対談」を読み、共通する問題意識を感じました。「平和を考える」「経済を考える」というテーマで対談を進めたお二人。品川さんはその最後に、「貧困の問題にしろ、マネー資本主義あるいは投機資本主義の問題にしろ、地球環境の問題にしろ、日本の資本主義として、いまの路線をそのまま続けていけば、それを克服するどころか、取り返しのつかない事態を招く暴走がはじまりますよというところまできているということですね」「資本主義よ、人間の目で見てがんばれよというのが(笑い)、私なんかの見方なんですよ」

 と述べたうえで、「同時に、もう資本主義のシステムも行き着くところまで来ているという感じです。私なんかも日常的に使わない言葉ですが、『新しい社会主義』ということを考えざるをえなくなるんですね。しかもそれは日本共産党のいうようにソ連型ではないものが。そのことを考えることがものすごく必要じゃないかと思います」と語っておられます。

 「資本主義というシステムでは立ち行かなくなっている」「市場原理に代わるシステムをつくらねばならない」「『新しい社会主義』ということを考えざるをえなくなる」――立場の異なる内外の識者から、共通して発せられたこれらの言葉に、様々な矛盾と危機に直面する日本と世界の進むべき道が示されていると思います。そしてその道こそ日本共産党綱領が展望する道です。日本と世界のありようを憂うすべての人々と、私たちが進むべき道を語り合い、ともに歩むために、大いに学び行動したいものです。

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