2007年10月13日
私の住む大東市で「市民フォーラム 平野屋新田会所(ひらのやしんでんかいしょ)を国史跡に!」がとりくまれたので足を運びました。 1702年の大和川付け替えによって干上がった300万uの面積を持つ深野池(ふこのいけ)は、大坂の豪商らによって新田開発されます。その南側の4割の面積を占める深野南新田と河内屋南新田の管理と運営を司ったのが平野屋新田会所です。 現在、平野屋新田会所は大東市の住宅地の真ん中にこんもりとした森となって残っています。個人の所有なので自由に中に入ることはできません。私は一度入れてもらったことがあるのですが、正面の表長屋門を入ると、主屋棟と座敷棟があり、その東側に生駒山を借景とする庭園が造られています。敷地の裏側には米蔵(千石蔵)、屋敷蔵、道具蔵などが配置され、西側には隣接する銭屋川から舟運によって米を運び出すための舟着場も設けられていました。 新田開発都市・大東の歴史を象徴する史跡であり、ひいては、近世の日本社会における生産力発展の歴史を表す貴重な文化財です。地元住民の長年の努力や広範な市民の運動によって、いよいよ大東市が平野屋新田会所を買い取って公有化し、国史跡に指定される目前まで来ました。私も「平野屋新田会所を考える会」の第1回目のシンポジウムから参加させてもらっていますが、きょうは最後の大きな企画です。
伊藤正義・鶴見大学教授が「平野屋新田会所の歴史的・文化的価値」と題して、中村博司・大阪城天守閣前館長が「河内と秀吉」と題して講演。「住民参加で、試行錯誤しながら整備活用は進んでいくもの。最初から完成形は見えてない」「茫々たる沼地の前に立ち尽くした開拓者の祖先たちの勇気を想像する」など、私の問題意識をいっそう鮮明にしてくれる講演でした。
地域の朗読サークル「花みずき」のみなさんによる民話「さかれた龍」(東口恵子さん作)の朗読も。みんなで歴史を学び、歴史を生かしたまちづくりをすすめたいものです。
夕方から、二男の高校ラグビー部の激励会。3年生最後の大会にむけて、保護者が集まり焼肉でスタミナをつけさせました。90人の食べ盛りを満足させる量を焼くのは大変でしたが、悔いのないたたかいをしてほしいと思います。