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化学工場跡地のマンション建設で健康被害――神戸市中央区で調査

2007年01月30日

photo 神戸市中央区の化学工場跡地にマンションを建設している現場で、周辺住民の方が健康被害を訴えている問題で現地調査。やはり現場に立ってみることが大事ですね。工事現場近くを歩くと鼻にツンとくる異臭がしました。「こんなもんとちがう。ひどいときはハンカチで目鼻押さえんと外に出られんかった」とは住民の弁。なるほど、それはきつい。

photo 工事現場に隣接する阪神・淡路大震災の被災者向けの公営住宅に上がり、囲いの上から視察。大型ショベルカーがうなり声を上げながら、化学工場跡の土壌を深く掘り返していました。神戸市議会でこの問題を取り上げてきただんの太一市議によると、化学工場(日本テルペン)跡地の土壌から基準値の53倍のジクロロエタン、同7.5倍のベンゼン、同360倍の鉛など8種類に及ぶ有害物質が検出されたとのこと。現在、土壌汚染対策法に基づいて、汚染土壌の除去作業をしているといいます。しかし、一見して、この工法では有害物質の大気中への飛散・拡散の可能性が高いと感じます。

photo 公営住宅の住民のみなさんが20人ほど集まってくれ、健康被害について話してくれました。「目が痛く涙が止まらない」「のどが痛く声が変わった」「夜中に咳きとたんが止まらない」との訴えが相次ぎました。その数15人。しかも症状が出始めた時期が、昨年5月、6月、7月に集中しています。工場の解体工事が始まったのが昨年3月ですから、その後汚染土壌の掘削工事へと進む時期と一致します。

 マンションの施主は丸紅、工事を請け負ったのが鹿島。いずれも日本を代表する大企業です。しかし、両者は周辺住民に対するなんの説明もなしに工事を進めました。住民から健康被害、異臭や土ぼこりなど生活環境被害の苦情が殺到するようになってようやく懇談会をもちましたが、健康被害については「因果関係がない」といまだに責任を回避しています。

 冗談じゃありません。きょう集まってくれた20人中15人の症状と発症時期の一致は偶然だとでもいうのでしょうか。客観的にみて、化学工場解体・土壌掘削と周辺住民の健康被害との因果関係ははっきりしています。工事開始後、ぜん息で通院・入院するようになった小学3年生の女の子の伯母は「幼い子どもを人柱にするようなやり方を許せません!」と涙ながらに告発されました。

 基準値を大きく上回る有害物質に汚染された土壌であることを十分認識しながら、有効な対策を採らず工事をすすめ、周辺住民に健康被害、生活環境被害を発生させた日本テルペン、鹿島、丸紅の社会的責任は重大です。責任を認め、謝罪し、補償するべきです。

 企業にきちんとした措置を講じさせなかった行政の責任も問われています。土壌汚染対策法では、都道府県(政令市)は、土壌汚染により健康被害が生じるおそれのあるときは、被害を防止するために、土地所有者などに対し、「当該汚染の除去、当該汚染の拡散の防止その他必要な措置を講ずべきことを命ずることができる」となっています。工事開始時に、神戸市がまともな対策を講じさせていれば被害は防げたかもしれません。

 これだけの健康被害が発生しているのですから、神戸市は、行政として住民の健康調査をただちにやるべきです。そして、原因究明と被害者の救済に全力を尽くすべきです。

 同時に、これは決してここだけの問題ではないと思います。このところ都市部では工場跡地でのマンションの建設が急増しています。同様の被害が出ているところも少なくないのではないか?03年に施行された土壌汚染対策法が、こうした事態にきちんと対応できないのであれば、国政上の大きな問題です。

 あらたな健康被害を起こさないためにも、この問題にしっかりかかわっていきたいと思います。調査には、堀内照文参院兵庫選挙区予定候補、わたなべ和代(中央区)、ふるや敏郎(東灘区)両県議予定候補、西ただす市議予定候補(東灘区)も参加してくれました。

 夜は、大阪・西淀川労働者後援会の学習決起集会で1時間の講演でした。

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