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神戸製鋼データ改ざん問題の現地調査でわかったこと

2006年08月09日

photo 神戸製鋼が、大気汚染防止法上の基準値を超えるばい煙を排出しながら、30年近くもデータを改ざんしていた問題で、吉井英勝衆院議員、堀内照文参院兵庫選挙区予定候補らとともに、加古川市と神戸市で現地調査を行いました。調査を通じてわかってきたことを報告します。(写真は、神戸製鋼神戸製鉄所の一部。右側に見える灰色の建物と煙突が石炭火力発電の設備。関西電力に電気を売るために2000年から稼動している)

photo 第一は、神鋼周辺住民の健康と生活環境に深刻な影響が出ているということです。加古川製鉄所や神戸製鉄所の周辺に住む人々からは、「ベランダの洗濯物バサミの上が真っ黒になったので、部屋の中で干すようにしている」「夜中に咳が出て胸が痛い」(加古川)、「家の中の食器棚にしまってある白い食器も真っ黒になる」「子どもやお年寄りにぜんそくが多い。体のことが心配」(神戸)などの訴えが相次ぎました。ある人は「真綿で首を絞められるよう」と表現しましたが、そこに住み、そこの空気を吸うだけで、健康が蝕まれるとするなら、まさに「緩慢な殺人」です。

photo 第二は、神鋼が、職場だけでなく、周辺の地域社会にまで支配の網の目を張り巡らせているということです。「煙突から赤い煙が出ていた時代から、神鋼は住民に鍋釜を配っていた」「地域の祭りに吉本のタレントが何人も来たり、香港旅行の景品が出たりしておかしいなと思っていたら、神戸製鉄所で石炭火力発電(売電事業)する計画が出てきた」「自治会の連合会長は、長年、神鋼の1次下請けの社長」「今回のデータ改ざんの地元説明も、各町内会長だけ集められ、誰一人質問しない」「神鋼にかかわる地元住民の集会には、必ず神鋼の人間が来て、誰がどんな発言したか監視している」など、口々に神鋼の凄まじい地域支配の実態が告発されました。聞きながら「うーん」と唸ってしまいました。

photo 第三は、ねばりづよい住民運動が、神鋼に社会的責任を果たさせるうえで、大きな力となっていることです。加古川でも神戸でも、住民の自発的な大気汚染観測や、粉塵分析が続けられています。加古川では、毎年の観測結果を冊子にして10年以上発行していました。こうした地道な取り組みは、地元メディアからも注目され、「降ってくる『公害』――検証・神鋼粉塵問題」(「神戸新聞」「東播」ページの連載)などの報道にもつながっています。

photo ばい煙の測定データ改ざんという裏切り行為をきっかけに、長年神鋼に苦しめられてきた周辺住民から怒りが噴き出し、あらたな不安が膨らんでいます。こうした問題に誠実に真剣に対応することなしに、神鋼が地域の信頼を取り戻し、企業活動を健全に継続発展させることはできないでしょう。今回の調査を踏まえ、住民への説明と謝罪、健康調査などの緊急対策とともに、大企業の社会的責任を大きく問う運動を展開したいと思います。

 調査では、各地の日本共産党地方議員団の奮闘ぶりもよくわかりました。加古川では党議員団の提案で、市議会に神戸製鋼所等汚染問題調査特別委員会が設置されました。市に周辺住民の健康相談を実施させ、その費用は神鋼が持つことになったそうです。全住民対象のアンケート調査も市に約束させています。神鋼のかかわる問題では及び腰になる議員が大半という中で大車輪の奮闘です。県議会や他の周辺自治体の議会でも、住民の命と暮らしを守るために党議員団ががんばっています。あらためて、その役割に誇りと確信を持つことができました。

 きょうの調査には、新町みちよ兵庫県議、西下勝神戸市議、山川ひろし、中村てる子、広瀬ひろ子の各加古川市議、椿野利恵明石市議、田中久子、中西美保子の両播磨町議も参加してくれました。お世話になりました。

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