きょうは朝から夜まで兵庫で活動。神戸市須磨区から、西区、三木市、小野市を宣伝カーで駆け抜け、今井まさ子(兵庫3区)、永井修(同4区)両予定候補と一緒に10ヵ所で街頭演説をおこないました。
須磨区の名谷(みょうだに)駅前ロータリーで演説したときのことです。通行人が、ひとり、またひとりと足を止めてくれました。バスを待つ人たちも、郵政民営化批判のくだりでは、私の一言一言にうなづきながら耳を傾けてくれます。演説を終え、聞いてくださった方々に駆けて行きごあいさつ。
50メートルほど離れた駅ビルの影で、立ち止まってじっと聞いてくれていた年配の男性の手には、杖が握りしめられていました。「最後まで聞いてくださってありがとうございました」とお礼を言うと、こくりこくりと首を振りながら「がんばってくださいよ」。そして男性は私の手を引いて、「これを差し入れしましょう」と、すぐそばで営業していた露店のくだもの屋に並んだイチジクを買ってくださいました。
1パック6個のイチジクを買ってくださったあと、「これでは少ないか…」とつぶやきながら売り子となにやら交渉しています。聞くつもりはなかったのですが、「いえこのイチジク400円は値引きできません。こっちのソルダム(すもも)なら200円ですよ」という売り子の声が聞こえてしまいました。
男性は「イチジクではないけれど…」といいながらすももを手渡してくれました。言葉が出ませんでした。私は深く頭を下げて、宣伝カーに戻りました。
ギリギリの生活費のなかから、いただいた差し入れです。そこにどんな思いが込められているか、私たちは深く思いをめぐらせ、胸に刻まなくてはなりません。「この選挙はやっぱり負けられない…」。いただいたイチジクとすももを大切にクーラーボックスに入れ、次の宣伝スポットへと向かいました。