2005年07月15日
きょうは党創立83周年の記念日でした。午後、東大阪へ。長岡よしかず市議、党支部の皆さんと「しんぶん赤旗」の読者を増やす活動です。30度を越える猛暑の中、自転車に乗って地域を回りました。消費不況にあえぐ零細な個人商店から、『資本論』を原著で読んでいるという開業医まで、お勧めの対象はとても多彩でした。 地域の商店の実態には胸が痛みました。自転車屋さんも靴屋さんも衣料品屋さんも、猛暑だというのに誰もクーラーをつけていないのです。梅雨が明けきらず蒸し蒸しする店内で汗ばみながらじっとお客さんを待っているのです。私がハンカチを額に当てる様子を見て、そっと扇風機のスイッチを入れてくれたご主人もありました。 そういう商店の実情を、党支部の皆さんはよくご存知なのでしょう。「はい、どうぞ」。いつの間に買ったのか、冷たい缶コーヒーの差し入れに、商店主から笑みがこぼれ、政治談議が弾むのでした。大したものです。こうした心配りもあって、2時間ほどで、7人の読者が増えました。
午後4時から近鉄小阪駅前で長岡議員と一緒に街頭演説。通行人には授業を終えた商大生など若者が多く、首相の靖国参拝など過去の戦争を美化する動きを批判するくだりでは、うなずいたり手を振ってくれたりしてくれました。うれしい反応です。後援会の皆さんが10人ほど出てくださり、靖国問題のビラを配布してくれました。 宣伝を終え、東大阪の皆さんとお別れし、そのまま小阪駅から奈良へ。電車待ちの時間を利用して、携行していた小型ラジオで国会中継を聴取しました。きょうから参院特別委員会で郵政民営化法案の審議です。ちょうど日本共産党の小池晃政策委員長の質問が始まったところでした。小池議員は、大手銀行が預金額一億円以上の顧客と、1000万円以下の「マス顧客」を区別し、「マス顧客」には徹底したコスト削減で臨み、職員による窓口対応でなくATMに並ばせることを基本戦略にしている実態を告発。郵政民営化でこうした民間銀行と競争させることになれば、「サービスの向上」どころか、郵便貯金の利用者に対するサービスは大幅に低下するではないかと小泉首相の認識をただしました。 大事な指摘です。小泉首相は「ピンチはチャンス。そういう大手銀行が手を引いた分野で、地域の民間金融機関が力を発揮するようになってほしい」などと、得意の論点すり替え答弁で対応しましたが、肝心の郵便貯金のサービスがどうなるかについては何も答えることができませんでした。 夜、奈良革新懇(平和・民主・革新の日本をめざす奈良の会)の総会に参加。事務局長の横山さんが大阪の銀行のご出身ということもあって私をご招待してくださいました。報告と討論を聞いて奈良ならではの活動に感心しました。平城京の地下にトンネルで高速道路を通す計画に反対する運動など、奈良県の歴史的文化遺産を守る共同、森岡某氏ら反動的政治家が多い奈良で、侵略と植民地支配を美化する「新しい歴史教科書」を採択させない運動などなど、多彩な取り組みが熱心に展開されていました。 私は「憲法改悪に反対する壮大な国民的共同を草の根から」と題して記念講演。@憲法改悪をめぐる情勢――危険性とともに阻止する可能性条件に目をむける、A私たちの憲法論――世界の流れのなかで日本国憲法を考える、B国民的多数派を結集するために――革新勢力だけの共同ではない、Cたたかいのもつ壮大な展望、の柱で資料も使って80分間お話しました。皆さんとても集中して聞いてくださいました。奈良での憲法改悪反対闘争の前進にお役に立てば望外の喜びです。ありがとうございました。