2005年04月01日
JMIU関西金属工業分会「仮処分裁判」勝利命令報告集会に参加しました。昨日のクラボウ人権裁判、その前の住友金属女性差別裁判に続き、またも闘う労働者の大きな勝利です。
関西金属工業は、淀川区にある従業員100人ほどの中小企業。長年、松下電工からの受注が仕事の大半を占めていましたが、3年前に突然、松下が発注を打ち切ったのです。当時の全大阪金属産業労働組合(のちにJMIUに加盟)・関西金属工業分会は、松下電工に「仕事をまわしてほしい」と要請するよう社長に提案しましたが、社長は行動しませんでした。そこで、労働組合として直接松下電工に要請行動をおこないます。 すばらしい労働組合です。中小企業の経営者は、資本家であると同時に、大企業から収奪を受けているという二面性を持っています。だから、ただ中小企業の社長に対してこぶしを振り上げるだけでは展望は開かれません。関西金属の労働組合はそのことをわきまえて社長に提案し、社長がビビッて行動できないもとで、いわば社長に成り代わって松下電工に「大企業の社会的責任を果たせ」と要請したのです。社長には感謝されこそすれ、解雇されるようないわれは微塵もありません。 10人の解雇された労働者は裁判に立ち上がりました。そして一年、裁判所は、「10名を解雇する経営上の必要性があるということはできない」「解雇権を乱用したものとして無効であるというべきである」として、裁判が終わるまで賃金を支払うよう命じました。全面勝利です。
集会では、「俺たちはもっこす」といううたが歌われました。じつは10人は全員熊本県出身。「もっこす」というのは熊本地方の方言で、簡単には後に引き下がらない情熱、またはそうした人物のことをさす言葉だそうです。10人が歌う姿に、アカン、またも涙がこぼれてしまいました。とってもいいうたなので紹介します。♬俺達はもっこす 作詞 佐伯 洋 作曲 豊田光男一 阿蘇のお山に別れを告げて 就職列車に揺れて揺られて 坊主頭の十五の春よ きつかばいきつかばいぬしゃはよしなっせ 仕事覚えたこの身体 俺達はもっこす職場に戻る二 田舎育ちで真面目がとりえ 青い帽子をきちんとかぶり 仕事一本 働く仲間 きつかばいきつかばいぬしゃはよしなっせ この手この足この腕で 俺達はもっこす職場に戻る [おどま盆ぎり盆ぎり 盆からさきゃおらんど 盆が早よくりゃ早よ戻る]三 球磨の川波 五木の緑 残業疲れの目に浮かぶ 故郷離れて幾十年 きつかばいきつかばいぬしゃはよしなっせ 星は真夜中輝いて 俺達はもっこす職場に戻る 負けてたまるかー肩を組む 俺達は[俺達は]負けないぞ[負けないぞ] 職場に戻る もーどーる オー!