日本共産党前参議院議員 山下よしき トップページへサイトマップ
記事検索
くらし応援 戦争NO! 山下よしき
原点・山下よしき

新しい政治の流れ
演説・論戦・講演
活動
活動記録
いつも現場に
総選挙2003
プロフィール
ごあいさつ
略歴
ご案内
事務所のご案内
リンク集
よしきからあなたへ

「科学的社会主義」の講義を4時間、苦闘しました

2005年02月12日

 いやー苦闘しました。「科学的社会主義」の講義を4時間やりました。聴いてくれた50人の皆さんお疲れ様でした。

 「科学的社会主義」というのは「未来社会」を「科学の目」で展望する理論です。マルクス(1818〜1883)、エンゲルス(1820〜1895)が創設者ですが、「未来社会」を考えた人にはさらに先輩たちがいます。

 フランス革命(1789)は「自由・平等・博愛」、つまりすべての人が自由で平等な社会をつくることを掲げていたのに、革命で成し遂げられたのは封建時代の障害を取り除き、資本主義の全面的な発達に道を開くことでした。その結果、貧富の格差はますます広がりました。

 そのことに疑問をもった思想家たちが現れます。サン-シモン(1760〜1825)、フーリエ(1772〜1837)、オーエン(1771〜1858)です。彼らは、矛盾と害悪に満ちた資本主義社会を批判し、それに対置する理想社会を描いて運動します。その点では大先輩なのですが、問題は、未来社会を自分の主観的な願望から描き出したことでした。

 マルクス、エンゲルスは、願望から出発するのではなく、いま自分たちが生きている現実社会を「科学の目」で分析し、そこから、資本主義の矛盾や害悪を乗り越えた新しい社会形態とは、どんな社会にならざるを得ないか、またより高度な社会に前進する条件が、いまの社会のなかでどのように準備されていくかを明らかにしました。

 マルクス、エンゲルスの「科学の目」とは、世界観・哲学(世界の見方、考え方)であり、経済学(社会を分析する要となる)です。マルクス、エンゲルスは「科学の目」を鍛えるためにものすごく勉強しました。大英博物館に通いつめ、研究する値打ちのあるものは、すべて読み、吸収します。いまも大英博物館にはマルクスの愛用した机が展示されています。

 このように、科学的社会主義の理論は、それまでの人間知識の価値ある成果のすべてを受け継ぎ、その「科学の目」で現実の社会と自然を徹底的に研究するなかで到達され、仕上げられたものです。その凝縮がマルクスの大著『資本論』です。

 今日の講義では、その『資本論』など、マルクス、エンゲルスの「古典」を資料にして、世界観や経済学について話しました。講師の私自身が、理解するために大格闘しなければならない相手ですので、聞く人は大変だったと思います。「講師の苦労が伝わりました」との感想にもそれが現れています。同時に、「古典にも挑戦しようと思いました」という感想もあり苦労した甲斐がありました。

 21世紀は、貧富の格差の拡大、地球規模での環境破壊など資本主義の矛盾が、マルクスの時代とは比べものにならないほど大きくなっています。資本主義の是非がいやおうなしに問われる大激動の時代となるはずです。そのときに備え、21世紀に受け継ぐべき「科学の目」を研ぎ澄ましたいものです。

ひとつ前のページに戻る
日本共産党 市田忠義 しんぶん赤旗
トップページへサイトマップ
Copyright (C) 2003-2006 YAMASHITA YOSHIKI All rights reserved.
本サイトの内容を無断で複写複製することはできません。