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私たちの社会の「二極分化」を考える

2005年01月09日

 ある地域で訪問・対話をしているときのことです。文化住宅(高度成長期に建てられた二層式の長屋)の中からゆっくりとでてきた白髪交じりの女性Yさんはかなりやつれて見えました。

 「去年の暮れまで一ヶ月半ほど入院してたんです」。軽い脳梗塞だったそうです。ようやく歩けるようにはなったものの「足が鉛のように重い」といいます。聞くと、昨年、夫は勤めていた会社が倒産して失業、生活のためにYさんが働き始めたのですが、元来血圧が高かったYさんには、急な無理がたたったのでしょう。数ヶ月で倒れてしまいました。夫は今も失業中だそうです。
 
 地域の党支部の皆さんとともに、無料健康診断や市営住宅の入居案内をすると、Yさんは「どうもありがとうございます」と少しだけ笑顔を見せてくれました。

 考えさせられました。いまYさんのような方がどんどん増えています。同時に、私の脳裏には、西梅田の再開発でできた新しい商業ゾーンが浮かびました。昨年暮れに歩いて驚きました。見上げるような高さのショウウインドウを誇る店舗は、どれもルイヴィトンなどの高級ブランドショップばかり。そこに大勢の人が集まっているのです。行きかう人々の雰囲気も「庶民のまち大阪」とはかなり違いました。

 リストラ・倒産で生活の糧(かて)を失い、無理がたたって身体を壊す人々が大量に生み出される一方で、高級ブランドショップに大勢の人が集まる。――私たちの社会が着実に「二極分化」に向かって進んでいるということです。

 この状況を「勝ち組、負け組」という言葉を使って解説するやり方を、私はとても嫌いです。この言葉のなかには必ず「自己責任」という考えが潜んでいるからです。しかし、「大量の」中高年労働者や業者がリストラ・倒産で職を失うのも、「大量の」若者が就職できないのも、それぞれの「個人の責任」ではありません。それを生み出す社会の責任、雇用や社会保障に対する大企業の「社会的責任」をヨーロッパのようには追求しない「ゆがんだ資本主義」とそれを助長する政治の責任です。

 「勝ち組、負け組」という表現には、こうした本質を覆い隠すねらいがあると思わざるをえません。そこを見抜く「科学の目」と「ヒューマンな心」が私たちには必要なのだと思います。

photo 今日は、午前中、淀川区の党野中支部の皆さんと宣伝、訪問・対話。街頭演説中マンションの上階ベランダから拍手も起こるなど反応良し。午後は東淀川区へ。井高野・北江口後援会の新年の集い。手作りのさば寿司などあったか新年会に感激。駆けつけた東淀川民商新年会では「入れたら通ってもらわんと困る」と叱咤激励。夕刻、党豊新支部の皆さんと宣伝、訪問・対話。握手に「こんな冷たい手になってご苦労様」と暖めてもらう。今日も充実した一日でした。

写真:桃太郎宣伝の途中、通りかかったお年寄りと対話=9日、大阪市淀川区。

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