「上告しないことにしました」。本日午後3時10分過ぎ、参院厚生労働委員会の委員会室。小池晃議員の質問に舛添厚労大臣がはっきりと答えました。7年半前、国立循環器病センターの看護師・村上優子さん(当時25歳)がクモ膜下出血で死亡したのは「公務に起因する」ものであったことが確定した瞬間です。
傍聴席の優子さんの母親・加代子さんや支援者の皆さん。一瞬、驚きの表情がひろがり、すぐに涙がこぼれました。よかった。亡くなった優子さんは帰ってこないけれど、命を削りながら医療・看護に献身している病院職員の過酷な勤務条件の改善につながるなら、優子さんの死も無駄にはなりません。
加世子さんや支援者のみなさんにねぎらいの言葉をかけながら、ひきつづき医療現場の危機的状況を打開するために奮闘する決意をあらたにしました。長年、支援してきた宮本たけし元参院議員にも電話。「おおきにな」と本当にうれしそうでした。
夜、派遣法抜本改正めざす共同行動の出発集会に参加し党を代表してあいさつ。政府が提出した派遣法改正案は、日雇い派遣の規制は入ったものの、登録型派遣は野放しにするなど、紙切れのように使い捨てられる労働者をなくすには極めて不十分な内容です。
私は、自動車、電機など大企業による「派遣切り」がひろがるなか、マツダ本社に派遣労働者の「雇い止め」の中止を申し入れたことを紹介、おおもとに1999年の派遣の自由化、2004年の製造業への派遣解禁があり、元に戻すことがどうしても必要だと訴えました。
共同行動は、作家の雨宮処凛さん、反貧困ネットワーク代表の宇都宮健児弁護士、漫画家の石坂啓さん、脇田滋龍谷大学教授など学者、文化人、弁護士がよびかけたもの。12月4日午後6時半から東京・日比谷野外音楽堂で集会も開かれます。
現実に進行する「派遣切り」を前に、派遣法の抜本改正の必要性が日々浮き彫りになっています。大企業による「首切り」「雇い止め」から雇用を守る国民的たたかいをおこしながら、抜本改正の機運をたかめるチャンスです。