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青年から大きな反響 日本共産党の未来社会論(その2)

2004/02/16

 (続き) 資本主義のもとでは、”利潤追求が生産活動の最大の推進力”となります。なぜそうなるのか。それは、工場、機械、原料などの生産手段が、個々の資本(企業)の財産となっているところから生まれます。だから、地球と人類の共存まで危うくしてしまう利潤第一主義を乗り越えるためには、その生産手段を社会全体の手に移す、生産手段の所有・管理・運営を、個々の企業でなく社会全体でおこなう「生産手段の社会化」が必要となる。これがマルクスが資本主義を分析して導き出した結論です。

 「生産手段の社会化」は、人間社会に新しい展望をひらきます。なにより、生産の目的が、利潤追求から、社会を構成するすべての人々の生活を豊かにするためへと切り替わります。そして、資本主義が克服できない地球規模の環境破壊や不況・失業問題も、社会全体のコントロールが効くようになります。大型開発などによる浪費もなくなり、巨大な生産力を効率よく活用し発展させることが可能となります。

 「生産手段の社会化」は、人間の全面的な発展の土台ともなります。それが、労働時間の短縮です。資本主義のもとでは、機械化やコンピューター化などの生産力の発達が、労働者の労働条件の向上に直結しません。生産力が2倍に伸びれば、労働時間を2分の1に減らしても、同じ量の生産物をつくることが出来るはずなのに、逆に、職場では労働者が減らされ、残った労働者には長時間過密労働が押し付けられています。「生産手段の社会化」はこの問題を根本から解決します。

 労働時間の抜本的な短縮は、ひとりひとりの人間の能力の全面発達の土台となります。人間の頭と体にはさまざまな能力が秘められています。しかし、自分の持っている能力を全部発揮する機会にはなかなか恵まれません。分業社会では、仕事のなかで発揮できるのはごく限られた部分でしかありません。

 私も、生協労働者時代のことをふりかえると、地域の組合員(主婦の方が多かったです。大変お世話になりました)に生協商品をトラックで届ける仕事を朝から暗くなるまで毎日続けていました。たしかに、組合員の読み上げる商品名に瞬時に反応する反射神経はかなり発達したと思います。しかし、仕事だけで、自分の持つ能力の全面的な発達を実現することはとても出来ませんでした。

 人間の能力の全面的な発達には、労働時間の抜本的な短縮が不可欠です。「生産手段の社会化」によって、短い労働時間を社会のために尽くしたあとは、自由に使える時間が十分に出来るようになります。自由な時間を、スポーツ、芸術、文化活動などに使うことができれば、人間の能力が豊かに発展する道がひらかれるでしょう。ひとりひとりが大切にされ、個性を発揮できる社会。それがマルクスが展望し、私たちが目指す未来社会です。

 話を聞いた青年たちから、たくさん感想をいただきました。
ひとつだけ紹介したいと思います。

 「『限られた能力しか発揮できない社会』になっているというお話を聞いて、とても納得してしまいました。『能力が発揮できない』と悩んでいる青年もたくさんいると思いますが、その『自分が持っている能力』さえ何なのかわからなくなっている青年もたくさんいると思います。必ずどかかで自分と誰かが比較して考えられている、というのは本当にひとりの人間として自分の存在がわからなくなる思いがします。ひとりひとりが大切にされ、個性が発揮できる、『自分』を見つけられる社会は一刻も早く必要だと思います。今まで正直言って綱領は『難しい』というイメージで読む気になかなかなれなかったのですが、今日山下さんの話を聞いて、すぐに読みたくなりました。自分を大切にできなければ人に優しくできません。この綱領を読んで、もっと学んでいきたいと思います」

 青年の皆さん、すばらしい感想をありがとう。

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