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230円のおでん

2003/10/25

 夜の演説会の前に腹ごしらえをと、西九条(大阪市・此花区)の駅のそばにある大衆食堂に入りました。
 注文した食事を待っていると、がらがらっと食堂の引き戸が開き、年配の女性が入ってきました。小柄で上品な顔立ち、やや腰の曲がった70歳半ばくらいの方でしょうか。

 ゆっくりした足取りで調理場に近づき、お店の人に「ごめん、おでんもって帰れる?」と声をかけます。
 給仕の女性が、奥で調理をしているお店のご主人と相談したうえで、何か食材が入っていたらしい少し大きめのプラスチック容器を手に、「こんな入れ物でよかったら、いいですよ」とこたえました。
 「入れ物はなんでもかまへんよ」と年配の女性。「おでん何入れましょ」と問われ、「たまごとじゃがいもちょうだい」。給仕の女性が「たまごとじゃがいもね。230円です」と復唱しながら調理場へのくぐり戸をくぐります。

 しばらくして調理場から出てきた給仕の女性は、袋に入れた容器を手渡しながらいいました。「ひらてんと竹の子も入れといたからね。お代は230円でええから」。
 一瞬、びっくりした様子の年配の女性。でもすぐに、受け取った袋をのぞきながら、「ひや〜竹の子。うれしいわあ」と、とてもかわいらしい笑顔がこぼれました。
 「ありがとう」。頭を下げる年配の女性を、給仕の女性が入り口まで付き添い、引き戸を開けて「気いつけて」。

 わずか数分間でしたが、心温まるやり取りでした。
 年配の女性は、おそらく独りで年金でお暮らしの方でしょう。おでん2品の注文にその暮らしぶりがわかります。
 いま政治に必要なのは「痛み」ではなく「ぬくもり」。あらためて考えさせられました。

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