あったか連帯ウェブ 日本共産党参議院議員山下よしき
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論戦・演説・講演原点山下よしき---「おばあちゃんの二つの教え」、「共産党に入ってよかった事」など、自らの生い立ちや政治家としての原点を熱く語った初期エッセイ集  
 

 公立病院の危機的状況は国の政治が招いた結果

 全国で医師不足やきびしい財政状況のもとで、「住民の命綱」である自治体病院の経営がピンチに立たされています。山下議員は、原因は社会保障費の削減と「三位一体改革」による地方交付税の削減にあると麻生総理をきびしく追及しました。

山下よしき 日本共産党の山下芳生です。
 麻生総理は、地方を元気にと言われます。その地方で住民の命と健康を守っているのが公立病院です。ところが、今、公立病院の休止、閉鎖が各地で大きな問題となっております。
 九月三十日、千葉県の銚子市立総合病院が休止になりました。六十年近い歴史を持つこの病院は、地域の救急医療を担い、お年寄りが寝たきりにならないようにとリハビリにも力を入れてきました。それが今、このように休止になっております。(資料提示)銚子では、リハビリに行く場所がなくなった、自分たちはどこで死んだらいいのか、近いうちに銚子から出ようと思いますなど、悲痛な声が出ております。
 さらに、先月、大阪府の市立松原病院が来年三月末で閉鎖になると発表されました。内科、小児科の二十四時間救急や在宅介護の栄養サポートなどを担ってきた地域の中核病院です。突然の閉鎖発表に、松原では、九か月の子供がいます、もし夜中に何かあったらと思うと不安ですなどの声が山のように寄せられております。
 どちらもゆゆしき事態ですが、これらは決して特殊な例ではありません。全国に約一千ある公立病院の経営が、この数年間で急速に悪化しております。元々、救急や産科、小児科などいわゆる不採算医療を担っている公立病院の多くは赤字ですが、二〇〇三年度から二〇〇七年度までの五年間でその赤字が二倍に膨らみました。
 原因は何か。先月発表された総務省の公立病院に関する財政措置のあり方等検討委員会の報告書では、医師不足の深刻化、診療報酬のマイナス改定、地方財政の悪化、この三つを挙げております。これらはいずれも、個々の病院の問題というよりも国政にかかわる問題であります。医師不足や診療報酬のマイナス改定の大本には、小泉内閣以来、社会保障費を毎年二千二百億円削減してきたことがあります。地方財政の悪化の大本には、三位一体改革で地方交付税を五兆一千億円も削減してきたことがあります。
 総理、今日の公立病院の危機的状況は国の政治が招いた結果だという認識はありますか。

麻生太郎内閣総理大臣 公立病院の置かれている状況というのは、私どものところにも公立病院というのが幾つか、私どもの地元にもございますので、そういった意味では、経営やら何やらの状況が極めて厳しいものであるということは私どももよく知っているところであります。同時に、これは私どもの地域に限らず、全国的に今言われたような状況にあるということも私ども知っておりますし、その条件が今言われた三つ、まあそれがすべてとは言いませんけれども、いろいろそういったものが起因しているということも確かでもありますので、国としては、これは医師の不足というのであれば、医師不足というのであれば、それが地域によってここは余っている地域もあるというので、ある程度いろいろな、動かすやら何やら、そういった意味での医師の養成数の増員というのも今後考えにゃいかぬと思いますし、また同時に、勤務医の勤務環境の改善というのも考えないと、なかなか地方というのに行くとどうにもとか、いろいろな御意見がありますので。
 いずれにしても、過疎地とか救急とか小児医療とか、また、お産、産婦人科、そういった意味での産科等々の分野において、公立病院に対します地方財政措置というものの充実というのを、これは今後考えていかねばならぬ大事な点だと理解しております。

山下よしき 今言われました特別交付税による財政措置の検討会の報告が出た直後に、市立松原病院の閉鎖が発表されました。政府の対策では救われないということであります。今おっしゃられた措置は、自治体病院関係者の受け止めは、とてもこれでは経営が抜本的に改善するとは思えない、特に中小の都市にある病院の対策が抜けているという受け止めが多いですね。
 公立病院を守るために、住民は涙ぐましい努力をされております。銚子では、昨年、市立総合病院の経営が危機になったときに市民から一千万円を超える寄附がありました。中小企業の経営者は古くなった病院の改装工事を自分持ちで行いました。高齢者も病院の草刈りのボランティアを買って出られました。兵庫県但馬地方でも、医師不足で公立病院が危機になったときに、区長会で地域の子供たちを医学部に進学させようという真剣な話合いがされました。大阪の阪南市では、連合婦人会長が自ら大学に足を運んで医師派遣の要請をしております。
 何で住民の皆さんはこんなに頑張るのか。それは、公立病院がなくなったらふるさとに安心して住むことができなくなるからです。この住民の思いにこたえて、医師や看護師や医療スタッフ、過酷な勤務条件の中でも歯を食いしばって必死で頑張っております。
 それでも五年間で赤字が二倍になって、閉鎖や休止に追い込まれる病院が出るほど全国の公立病院の経営危機をつくったのが、さっき言いました診療報酬のマイナス改定、医師不足そして地方財政の悪化。これ、全部国がつくったことですね。だったら、政治の責任でこれを取り除かなければならないと私は思います。
 総理、公立病院の危機を救うためにも、大本にある社会保障費の毎年二千二百億円削減する路線、そして地方交付税を大幅に削減する路線、これはきっぱり中止すべきだということを申し上げて、もう時間が来ましたから、質問を終わります。

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