あったか連帯ウェブ 日本共産党参議院議員山下よしき



【議事録】日本郵政かんぽ不正販売 山下氏 経営陣の責任問う 参院総務委

2019年11月15日


photo 日本共産党の山下芳生参院議員は12日の参院総務委員会で、日本郵政のかんぽ生命保険の不正販売について、「過酷なノルマ」や「行き過ぎた成績主義」など経営側の指導に根本的要因があると批判しました。

 山下氏は、日本郵政の経営計画によって、職員1人当たり月額1万円の保険契約を年間300件獲得するなどのノルマが課され、無理な販売をせざるを得ない実態があることを告発。日本郵政の長門正貢社長は原因について「厳しい(販売)目標が一つ、大きな理由であったのではないか」と認めました。

 山下氏は、目標達成できなかった職員を研修に参加させ、「こんな先輩になりたくありません」と新人に言わせるなどの実態を明らかにし、「人間の尊厳を踏みにじるパワハラ以上のものだ」と批判。かんぽ生命の経営陣が、不正販売の解決策として職員に出している「調査協力に関するお知らせ」で、「調査対象者が自ら違反行為を申告」した場合には処分を軽くするなどとしていることについて、「個人責任を問い、処分を行うための調査になっている。職員に過大なノルマを強要した経営陣の責任こそ問うべきだ」と非難しました。

 高市早苗総務相は「研修が事実ならモラハラでもあり大変深刻。報告をふまえ厳正に対処する」と答えました。

【議事録】

○山下芳生君 日本共産党の山下芳生です。
 かんぽ生命保険の不正販売について質問します。
 一連の報道で、日本郵政グループがかんぽ生命保険に関わって、保険料の二重払いや保障の空白期間を生じさせるなど、顧客に不利益となるような保険の乗換契約を繰り返していたことが明るみになりました。九月三十日発表の日本郵政グループの中間報告では、一部の調査だけではありますが、六千三百二十七件もの法令違反、社内ルール違反の可能性がある事案が把握されました。
 私は、郵政事業全体に対する国民の信頼を失う深刻な問題だと考えますが、日本郵政の長門社長、そういう認識ありますか。

○参考人(日本郵政取締役兼代表執行役社長 長門正貢君) ただいまの御質問にお答え申し上げます。
 百四十八年の歴史を通じて、二万四千局の郵便局ネットワークを通じて営々として築いてきたお客様からの郵便局への信頼、今般のかんぽ事件を通じてお客様に大変な御心配と御迷惑をお掛けしまして、郵便局への信頼が大きく毀損してしまったと感じております。断腸の思いでございます。深く経営陣としても反省をしているところでございます。

○山下芳生君 顧客に不利益を与えた具体例を紹介したいと思います。
 お手元の配付資料の一枚目、昨年、二〇一八年四月のNHK「クローズアップ現代+」でこの問題が取り上げられました。番組では、身近な郵便局にだまされたという親子のケースが紹介されました。
 一枚目、一番右下ですけれども、七十歳代後半の母親は、郵便局員の訪問を受けて、毎月四万円の支払の生命保険を勧められた。九十歳になるまで六百四十万円を支払い続け、死亡時の受取は五百万円。九十歳まで毎月四万円も払えないと言っても、三人の局員に囲まれ、息子さんのためにと繰り返し言われて、サインをしてしまったといいます。
 社内ルールでは、満七十歳以上の高齢者と契約するときに家族の同席を求めるとあるが、現役郵便局員はこう証言しています。契約の作業途中で、家族の同席をお願いしないといけない、手続がやり直しになると言えば、お客様はせっかくここまでやったのに面倒くさいとなるので、同席を拒否すると書いてもらえますかと話をすれば、そういう流れになると。家族の代わりに郵便局の上司が同席すれば契約が可能となる例外規定もあるというふうに紹介されています。
 配付資料の四枚目、これ、西日本新聞の連載、「ひずむ郵政 民営化十二年の現場」の七月二十六日付けですが、認知症の女性、保険料月二十五万円というケースを紹介しています。
 親族が、七十一歳の認知症の女性の郵便受けに二通の督促状を見付けた、催促状を見付けた。かんぽ生命から滞納分の保険料約四十二万円の支払を求めるものだったと。家の中を探すと保険証書が次々見付かり、一年間に十一件の保険に加入させられていた。女性の収入は年金など月約十三万円。月額保険料は支払能力を大幅に超える二十五万円。女性は、分からない、郵便局の人に任せていると言う。通帳を確認すると一年間で二百万円以上の保険料を支払っており、さらに、かんぽ生命から保険を担保に七十五万円の貸付けまで受けており、それでも足らずに催促状が届く事態となっていた。次男の方は、郵便局が人の財産を奪うようなことをするとは思わなかった、これは犯罪だと怒りが収まらない。当然だと思います。
 こうした顧客に不利益を与える、もっとはっきり言えば、高齢の顧客を食い物にするような不正販売が、部分的な調査だけでも何千件も見付かったと。決して一部の特殊なケースではなく、全国にはびこっているということであります。
 私は、この記事を読みながら、胸が痛みました。なぜなら、郵政事業というのは、長い間地域に貢献し、国民から信頼されてきました。郵便局の職員、郵政労働者は、全国どこにでも親書を迅速、確実に届けること、また安心できる金融サービスを提供することに誇りとやりがいを感じながら働いていたはずであります。それがどうしてこんな事態になったのか。
 長門社長、なぜこんなことになったんですか。

○参考人(長門正貢君) お答え申し上げます。
 今般の事件、六月末から、我々としても大変に深刻な問題であると自分たち自身で認識してございます。
 七月二十四日、発表させていただきましたけれども、中立公正な第三者の弁護士の方々、元は特捜の方々でございますけれども、彼らにお願いをして、第三者委員会的な特別調査委員会を立ち上げました。現在、この特別調査委員会で鋭意、先ほど先生おっしゃっていただいた六千件以上のケースもこれに基づいて調査を鋭意、今かんぽ、日本郵便、日本郵政グループ全体で進めておりまして、そういうものをきっちりと洗って、しっかりと対応していきたいと思っております。年末までに、特別調査委員会さんの方に、根本原因、それから二度とこのようなことが起こらないような再発防止策等の提案をいただく予定でございます。
 私どもの方は、今、特別調査委員会さんと一緒に、全部で二千九百万件、約三千万件ある全数調査も含めまして、今回は乗換えに関わる案件でございますので、全体で過去五年分、全部で十八万三千件ございます。この全数しっかり調べて、お客様の方に不利益があるというようなケースがございましたら、最後のお一人まで、一円に至るまできっちりと、事件が起こってしまって、その後で大変申し訳ないんですけれども、しっかりと対応して不利益をお返ししてまいりたいと、そう考えて今現在動いている最中でございます。

○山下芳生君 私は全国各地の郵政労働者から直接話を聞きました。それぞれの郵便局で、かんぽ生命保険の営業担当だった方、あるいは窓口業務担当だった方などから聞いたんですね。全員が、かんぽ生命保険の不正販売、無理な販売の実態があると証言をされました。そして、現場の郵政労働者がそろって指摘したのは、こうした不正販売の背景に、過酷なノルマ、行き過ぎた成績主義があるということでありました。
 日本郵政の経営計画の中に、日本郵便がかんぽ生命からの委託を受けて販売するかんぽ生命保険の営業目標が組み込まれていきます。それが必達目標、絶対目標として日本郵便の各支社、例えば東京支社、近畿支社などに、そしてそこから各集配局、新宿局、大阪北局などに、そしてそこから各窓口局、かつて特定郵便局と言われていた窓口局にと順々に営業目標が割り振られていく中で、最後は個人の単位でノルマとなっていくわけであります。そのノルマに追い込まれる中で不正販売は広がったという証言が多数得られました。
 具体的な数字を紹介しますと、二〇一六年の日本郵政の中期経営計画では、かんぽ生命保険の新契約月額保険料五百億円とされています。それが各支社に割り当てられ、ある郵便局では、新契約月額保険料の目標が年間三千万円となり、個人目標は年間三百万円となります。顧客が支払う月額保険料を年間三百万円、新規で獲得するという目標です。要するに、月額一万円の保険料なら、年間三百件の新規契約を獲得しなければならないというノルマになるわけです。
 長門社長、こういう構造になっているんじゃないですか。

○参考人(長門正貢君) お答え申し上げます。
 三点申し上げさせていただきます。
 第一点目でございますけれども、なぜこのような事件が起こってしまったのかと、その大きな理由、最終的な分析は、年末に終える予定の特別調査委員会のレポートをまちたいと思っておりますけれども、現状、我々の方でいろいろ分析作業を進める中でも、おっしゃるような厳しい目標が一つ大きな理由であったのではないかと我々も思っておりまして、これだけが理由だとは思っておりませんけれども、大きな理由の一つであったと感じてございます。これが一点目です。
 二点目でございますけれども、ちょっと不謹慎かもしれませんが、私ども、郵政持ち株会社がございまして、下に日本郵便、かんぽ生命、ゆうちょ銀行という事業会社を持ってございます。それぞれが事業を担当して進めております。かんぽの保険営業につきましては、製造、販売、分かれておりまして、製造元がかんぽ生命、販売元が日本郵便でございます。
 何を申し上げたいかという二点目でございますけれども、私ども、郵政としてグループ全体の営業計画を作るときの作り方なんですけれども、それぞれが、会社が営業目標を作ってきていて、それを合計する形でほぼその年度の営業計画を作っているという形を取ってございまして、郵政の立場で申し上げますと、その段階で各社から上がってくる収益に大きく乗せて厳しい目標を掛けたという印象は正直ございません。
 例えば、昨年度の事実で申し上げますと、昨年度、グループ全体のネット、純利益、目標が三千三百億円でございました。昨年度は二回上方修正させていただきまして、結果的には五割ぐらい増える、四千七百九十四億円計上してございます。したがいまして、明らかに現場に厳しい目標があったと思うんですけれども、その全体計画の中の目標と各社の目標とに若干、何か、これは我々の大きな問題なんですけれども、あったような気がしております。
 三点目に、郵便としての目標がございますので、これについてちょっとかんぽ生命の方から三点目に御説明申し上げます。

○参考人(かんぽ生命取締役兼代表執行役社長 植平光彦君) お答えを申し上げます。
 先生の方から御指摘がございました五百億円という数字は、二〇一六年度にグループとして掲げたかんぽ生命の売上目標でございます。その後、低金利環境が長く続く中で……(発言する者あり)よろしいですか。

○山下芳生君 私言っているのは、そういう大きな目標が個々の郵政労働者に個人的な目標、ノルマとして強要されていく実態があるということを言っているんですね。決して強要していないと言うけれども、現場の労働者からは、日本郵便あるいはかんぽ生命が決めた営業目標が天文学的な数字がそのまま勝手に下りてくると。現場の声を積み上げた目標じゃないですよ。それで、その下で何が起こっているかといいますと、局員たちは毎月かんぽやアフラックなど、それぞれ新規契約で月額保険料十万円とか二十万円、目標持たされて、毎日上司から机たたかれて責められているんですよ。
 これは、西日本新聞ですけれども、目標を達成したのは、全国で唯一、六年連続で達成した四国支社、目標を達成したのは最終日の三月三十一日、支社内が喜びに沸く中、男性局員は三十一日の契約データを見て驚いたと。局員の家族と見られる人物が契約者になっているケースが少なくとも二十二件、営業実績としてカウントされた後に契約が取り消されていた事例も二十六件あったと。これ以外の日にも、妻名義での八件の保険を契約し、月額保険料が約四十万円に上る局員もいたと。実態は空契約と自腹営業だったと。
 こういうことがずらっとあるんですよ。私が聞いた、直接、郵政労働者は、母親に勧めても加入断られたと、母親に断られるような目標をどうやってやるんだといって不正販売に走っていったと正直に言ってくれましたね。
 経営である以上、営業目標も相当あるでしょう。しかし、日本郵政では、それが各支店、各集配局、窓口局、個人と割り振られて、事実上のノルマとして強要されているところに重大な問題がある、それが不正に走らせる要因になったと。まあ社長は大きな一つの要因だということ認めましたけど、私、これが非常に大きな主要因だと思いますよ。
 営業目標を事実上のノルマとして労働者に強要する仕掛けの一つが研修会なんですね。目標が達成できないといわゆる研修会に参加させられることになっています。
 私が直接聞いたかんぽの営業をしていたある郵政労働者の生々しい証言を紹介しますと、目標達成できなかった労働者が研修所に行ってどんな研修を受けているか聞いたんですけど、たまたま新人の職員の研修者の研修と一緒だったんですけれども、その新人の研修者の前で、こんな先輩にはなりたくありませんと新人に言わせる。同僚たちの前で営業の際のやり取りをさせて、駄目だ駄目だと言わせる。ある同僚の方が、いや、あそこは良かったんじゃないですかとちょっと褒めると、何が良かったんだといって駄目出しを強要される。向いていないから辞めたらどうかと退職強要もされている。
 これは、私聞いて、恫喝とともに人間の尊厳を踏みにじる、パワハラ以上の研修会、これがあちこち繰り返されているわけですね。そのパワハラ研修に参加したくもうないと、そのために次第に不正な営業に駆り出されていくと、そういう人たちも生まれるんです。
 長門社長、こういう研修会が繰り返されているんじゃないですか。

○参考人(日本郵便株式会社代表取締役社長兼執行役員社長 横山邦男君) お答え申し上げます。
 九月三十日に公表されました特別調査委員会の中間報告におきましても、先生御指摘のような不適切な指導が本件の要因となっている可能性があるというふうな御指摘をいただいております。
 これまでも、私ども、不適切な指導が行われないように、具体的に禁止事例として、支社による指導の呼出し、あるいは管理者からの行き過ぎた営業指導の架電、メール、こうしたものを具体的にお示しして防止に取り組んできたものでありますが、これが是正ができていないという状況というものを確認をいたしておりますので、この辺につきまして更に徹底した指導を行っていく考えでおります。

○山下芳生君 やっぱり営業目標がノルマとして事実上強要されている中で起こっていることなんですよ。これ、個人ノルマだけじゃないですよ。各支社ごとの目標、郵便局ごとの目標、ここ絶対目標になる中でこういう恫喝的な指導が行われているわけですね。そのためにうつ病になって辞めたという方もいるんですよ。もう再起できない状況に追い込まれてしまった。本当悔しい状況だと思うんです。
 二〇一〇年以降、年度ごとの退職者数、そのうち勤続一年未満、二年未満、三年未満の労働者は何人か、報告いただきたい。それからもう一点、日本郵政グループで、どのような種類の研修が、どの程度の頻度で、どのぐらいの人数を対象に行われているのか。この二点をお答えください。

○参考人(横山邦男君) お答え申し上げます。
 退職、休職となっております社員数につきましては、経営に係る数字でありまして、これまでも公表していないということでございますので、大変恐縮でございますが、具体的な数につきましては差し控えさせていただきたいというふうに思いますが、退職の理由、これについて申し上げますと、営業が不向き等々、あるいは指導、育成方法への不満といったものが挙げられておる次第でございます。
 研修につきまして、全ての研修の具体的内容については把握しておりませんけれども、販売スキル等に応じた、この能力に応じた研修を段階的な形で社員育成の観点から行っていることは事実でございます。

○山下芳生君 私は、この研修とその結果の退職、これは非常に深刻ですよ。不正販売の一つの大きな要因になっていますからね。再発防止というんだったら、これを明らかにしてメスを入れないと再発防止になりません。
 委員長に要請しますけれども、日本郵政の研修会と退職者の実態について、当委員会に資料を提出させるようお計らいください。

○総務委員長(若松謙維君) 山下君の件につきましては、後刻理事会において協議をいたします。

○山下芳生君 一方で、成績のいい者は観光地でのクルーズや高級ホテルでの宴会など、飲み食い研修ともいうような内容がやられています。
 どんな内容、どんなやり方でも、契約を多く取れば褒められ、給料の手当も多くなり、中には、商品券などが出されたり、契約を取れそうな満期に近いお客さんの名簿を回したりすると聞きました。重大だと思いますが、さらに、そのような成績優秀者の中からインストラクターなる人が生まれて、局員にアポ取りをさせて、一緒に回り、無理な契約を取る手法が伝授されているということも伺いました。
 例えば、この保険に入ると相続税の節約になるという相続話法とか、貯金のようなものですという話法、もうすぐ七十五歳になりますね、その前に入っておかないと入れなくなりますよとか、福祉施設に入るためには資産が多過ぎると入れませんよ、この保険に入れば資産減らしになり、施設に入りやすくなりますよなどの話法がずっと継承されているということなんですね。
 長門社長、こういう話法あるんじゃないですか。簡潔にお願いします。

○参考人(植平光彦君) お答え申し上げます。
 先生から御指摘のございました、成績のいい社員についての研修ということでございました。もちろんながら、モチベーションを上げていくために表彰式という形でこうした優秀成績者の表彰を行うというような仕組みはグループとしては持っております。
 インストラクターについてでございます。かんぽ生命としては、いろんな営業話法を標準的なマニュアルに落とし込みまして、これを提供しておるわけですけれども、そうした中に、間違ったものではなくて、正しい相続話法等も含めて敷衍をしているところでございますし、インストラクターについて、今お話のあったような、例えば不適切な営業手法を広める事例があった場合には、これは厳正に是正をしていくべく対処しているところでございます。
 以上でございます。

○山下芳生君 是正されていないんですよ。そういう人がもてはやされて、そういう人が評価されることに嫌気を差してもう辞める方もいるんですね。
 真面目な郵便局員が嫌気を差すような、もう私はこれは、まともな営業とも、まともな職場とも言えない実態が郵政の中ではびこる中でこうした不正販売が起こっているということに、私は胸を痛めなければならない、そう思っております。
 最後、時間参りましたので。
 金融庁は今、郵政に調査に入っております。郵政の職員に対し、匿名でもよいから証言をとメールを届け、証言を集めていると聞きました。これ非常に大事で、この金融庁のメールでの証言の募集には、金融庁では、一人一人の生の意見等が会社を良くするとの考えの下、聴取した意見等を日本郵政グループとの対話に活用するため、広く社員の声を聴取するものです、どうぞ安心して、秘密は守りますから声聞かせてくださいねと。大事だと思いますよ。そういう実態を、そこを突いて明らかにしないと再発防止にはならない。
 ところが、一方、郵政の職場で、今、かんぽ生命保険コンプライアンス統括部としてそれぞれ職員に出されているのが、お客さんの苦情に基づき、その契約に関係した局員に対して、申込み受理時の説明状況等を確認するため、調査項目に回答させるアンケートであります。このお知らせによりますと、調査対象者が自ら違反行為を申告し、かつ調査に十分に協力した場合には、その事実を調査対象者に有利な情状として考慮し、会社の判断により処分の決定を猶予して改善可能性を判断し、会社が行う募集人の資格に関する保険募集人に対する処分について本来よりも軽減又は免除することがありますと、こういうことになっているんですね。
 これ、募集人資格をなくすなど、個人責任を問い、処分を行うための調査になっておりまして、なぜそういう不正販売に走ったのか、その経過や背景が全く問われないものになっております。これで根本的な再発防止できるのかと、私は経営陣の責任こそ問うべきではないか、だって労働者に過大なノルマを強要してきたのは経営陣の経営方針なんですからね。そう思います。
 最後、大臣、せっかくですから一問聞きます。
 私は、このままでは根本的な再発防止はできないと思います。やはり個人、個々の労働者の責任にするのではなくて、その背景にメスを入れる、そこを突いた総括が絶対に必要だと思いますが、高市大臣の認識を伺いたいと思います。

○総務大臣(高市早苗君) これまで日本郵政グループが明らかにしてこられたことの中でも、やはり今回のかんぽ生命保険の不適切営業問題については、新契約実績に偏重した営業目標などが要因の一つであったとされております。今委員が様々な指摘をされました研修会なども、それが事実であれば、先ほどパワハラと言われましたけれども、モラハラでもあり、大変深刻な問題でございます。
 私が就任してからのことで申し上げますと、十月四日に調査の加速化、それから根本原因の分析、それから改善策の検討などについて行政指導を行ったところでございますので、今後提出していただく報告内容を踏まえまして、厳正に対処することで監督責任を果たさせていただきます。

○山下芳生君 終わります。。

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