20日放送のBSフジ番組「プライムニュース」に出演し、同日の党首討論をテーマに自民、民主、維新の各党代表と討論しました。討論は、戦争法案や安倍晋三首相の歴史認識など、党首討論で出た論点を受けて行われました。
戦争法案によって自衛隊は従来の「戦闘地域」まで行き、米軍などに対する軍事支援を行うようになりますが、安倍首相は「リスクとは関わりがない」と述べています。
私は「格段にリスクは高まる」と強調。「非戦闘地域」としてイラク・サマワに派兵された自衛隊がロケット弾や迫撃砲の危険にさらされたと告発し、「今度は『戦闘地域』まで行く。リスクは格段に上がり、自衛隊員が殺される、相手を殺すことにもなるだろう。本当に大変な一線を越える」と述べました。
安倍首相が「アメリカの戦争に巻き込まれることはない」と述べていることについて、ベトナムやイラクへの侵略戦争の際に在日米軍基地が出撃拠点になったことをあげ、「今までだって巻き込まれている」と指摘。安倍首相が戦争法案について米国の先制攻撃による戦争への参戦も否定しなかったことにふれ、「(集団的自衛権行使の)『新3要件』は政府の裁量次第で、何の歯止めにもならない」と、戦争法案の危険性を明らかにしました。自民党の礒崎陽輔参院議員(首相補佐官)は「必ずそうなるということではない。全部、国会承認をとる」と弁明。山下氏に「アメリカの戦争に一度として、日本政府はノーと言ったことがない。拒否できるのか」と追及され、答えられませんでした。
審議のあり方をめぐっては「夏までに(戦争法案の審議を)終わらせるというのは、審議を打ち切るということを宣言するに等しい」(維新・柿沢未途幹事長)と批判が出ました。
私は「PKO法だけでも(4国会)160時間、衆議院で審議している。今度は(戦争法案として)11本ある。夏までの『成就』をアメリカで約束するなど言語道断だ。その点では、野党の大半が一致すると思う」と述べました。
私は、「戦後最大の日本の針路の曲がり角といってもいいと思います。戦争になって戦場に行くのはいつだって若者です。『若者を海外の戦場に送るな』と、論戦でも頑張るし、その一点で全ての方々と力を合わせて、この法案を阻止するために頑張ります」と表明しました。
また、番組の中で、礒崎陽輔首相補佐官(自民党参院議員)が、日本が受諾し戦後日本の始まりとなったポツダム宣言(1945年7月26日)について、「一字一句正しいことが書いているかどうかは私はどうかと思う」「少し精査してみないと何とも言えないのではないか」と述べ、宣言を否定するような立場を示しました。
これは、20日の党首討論で、日本共産党の志位和夫委員長に対し安倍晋三首相は、日本の過去の戦争を「世界征服」「侵略」と規定した「ポツダム宣言」について「私はまだつまびらかに読んでいない。論評は差し控えたい」と答え、戦後政治の原点の否定ともなる立場を示しました。礒崎氏の発言は、この首相答弁を受けたものです。
これに対し私から、首相発言について、「読んでいないとなると、首相どころか政治家として務まるのか。ましてや、『戦後70年談話』を出す資格があるのかと言わざるを得ない」と批判しました。
ところが、礒崎氏は「ポツダム宣言を(日本が)全体として受諾しているのは明確な事実だ」としつつ、同宣言について「戦争していた相手の国が、その時はお互いに悪く言っていた」と居直りました。私は、礒崎氏の発言に対し「一字一句とか細かい問題ではない。日本の行った戦争が間違った戦争かどうか、戦争の善悪(の問題)だ」と批判しました。