泉南市プール児童死亡事故について質問 司法修習生給費制 首相所信表明
2011年10月29日
27日、久しぶりの国会質問でした。7月、大阪府泉南市立砂川小学校でプールの一般開放中に、同校の1年生の男児が死亡した事故についてとりあげ、「人の命・安全にかかわる業務の民間委託はやめるべきだ」と問題提起しました(参院総務委員会)。
あってはならない事故がなぜ起こったのか。私は、民間委託によって2つの問題が起こっていると指摘しました。
ひとつは、行政の責任感が希薄化することです。泉南市では今年10カ所のべ37回一般開放された小中学校のプールで、規定どおり監視員が配置されていたのはわずか5回しかありませんでした。そのことを、毎日巡回していた市教育委員会が把握できていませんでした。民間委託が長期化するなかで、行政が住民の安全に直接責任を負うという感覚が薄れていくのではないか。
もうひとつは、民間委託によって、行政と現場が遮断され、問題を体で感じることができなくなるということです。25メートルプールの身長制限(120センチ未満は入れない)のチェック、浅い低学年用のプールとの仕切りが甘かったことなど、職員が現場にいればわかったであろうで問題点を感じることができませんでした。
私の問題提起に対し、川端達夫総務相は、「具体的事実にもとづいての指摘は大変貴重。業務委託のあり方も議論されるべきだと思う」「現場と遮断される指摘だが、示唆に富む教訓がいっぱいある。検討をしっかり加えないといけない」と答弁。
全国の小中高の公立学校でプールを一般開放しているのは6601校、市町村が公共施設として設置したプールが3867カ所。ここで1人の命も失われることがあってはなりません。
私は、@管理・監視業務が民間委託されているのは何校・何カ所か、A国の指針に沿って管理業務仕様書等が作られている自治体はいくつあるか、B監視員の人数が規定どおり配置されているかどうか、政府として調査すべきだと提案。
川端総務相は、「再発防止に大事な調査と認識しているので検討する」と答えました。しっかり検討して実施してもらいたいと思います。
★27日、司法修習生の給費制守れと全国から弁護士や弁護士をめざす学生など1500人(!)が集まり、国会にデモ行進。参院議面前で出迎えました。給費制が廃止されると経済的に恵まれた人しか法律家になれない、弱者の立場に立つ弁護士が少なくなるなど、国民の権利にかかわる大問題です。存続めざしてガンバロー!
★27日、全国トンネルじん肺根絶原告団・家族会のみなさんから患者救済のための基金の設置を求める要請を受けました。産業災害の犠牲者を国が救済することは、社会発展の重要な内容のひとつです。実現めざし私もがんばりたい。
★28日、参院本会議で野田首相の所信表明演説を聴取。首相は「希望の種をまく」といいましたが、TPP、普天間、税と社会保障の一体改悪など、まこうとしているのは「不幸の種」ばかり。2年前、政権交代した直後の鳩山首相の所信表明演説に対する国民の高揚感は完全に消えうせました。