大義は我にあり ダイキン有期間社員の雇止めを許すな!決起集会
2011年08月05日
いい集会でした。ダイキン有期間社員「雇止め」争議1周年の大学習決起集会が大阪・堺市でおこなわれ、私も国会から駆けつけました。
ダイキン工業(本社大阪市)堺製作所は昨年8月末、200人の雇止めを強行する一方で、200人を新たに採用しました。こんな身勝手は許せないと、4人の有期間社員が労働組合(JMIUダイキン工業支部)を結成し、雇止めの撤回、雇用の継続を求めて裁判でたたかっています。
青山一見委員長はじめ当時者3人の決意表明は、有期労働がいかに不合理で労働者にとって不安が大きいかを告発するものでした。
「最大2年6カ月という細切れで働くとすると、労働者は40年間に16回以上仕事を変えなければならない。これでは技術も技能も習得できない」
「必ず勝利する。引き続くご支援を」
広い視野からの支援の訴えに、たたかいの中で鍛えられ成長する労働者の姿を見て感激。会場の300人の参加者も大きな拍手でこたえました。がんばろー!
私は、昨年10月15日の参院予算委員会でダイキン有期間社員の雇止め問題をとりあげたことを報告。
私が、「仕事は継続しているのに、労働者を2年6カ月などの細切れ雇用で入れ替える。しかし、労働者の人生は2年6カ月で終わらない。30年40年、定年後も考えたら50年60年ある。これでは労働者としての人生設計ができない。そういうやり方が許されていいのか」と質問したのに対し、
菅首相は、「期間工の方を何百人か辞めさせて雇止めをしておいて、同じ人数を同じような仕事に雇うという、それが実際にあるとすれば、たいへん不合理であるだけでなくて、働いている皆さんにとって大変負担をかける扱いだと思う」「こういう形が決して望ましいものでもないし、いい形だとは思わない」と繰り返し答弁しました。
首相が、「不合理である」「大変負担をかける」「望ましくない」といわざるを得ない――まさに“大義は我にあり”です。
このたたかいは、すべての労働者が、人間らしく、誇りをもって働くことができる社会をつくるうえで、ものすごく大事で、負けてはならないたたかいです。
パナソニック、キヤノン、いすゞ、日産など、すでに大企業の生産現場で同様の事態が広がっています。さらに、トヨタ車体は9月〜10月にかけて「最大2年11ヶ月」の期間を迎える大量の労働者を雇止めし、一方で増産に備えて1000人の労働者をあらたに募集しています。だったら雇止めせず、雇用を継続すればいいではありませんか!
こうした事態のもとで、厚生労働省は有期労働契約のあり方についての研究会をふまえ、近々中間とりまとめを出す予定です。そのうえで労働政策審議会にはかり、来年の通常国会で法改正を提案するとされています。
しかし、研究会では、労働者側が、期間の定めのない雇用を基本にすべきと主張したのに対し、使用者側は、契約は自由だとして有期労働契約の規制強化に異を唱えました。両者の隔たりは大きく、このままでは実効ある法改正とならない危険があります。
だからこそダイキンのたたかいが大事なのです。裁判を通じて、有期労働がいかに不合理で非人間的か、規制強化が必要か、世の中に知らしめることが期待されます。
龍谷大学の脇田滋教授の講演、共闘会議の川辺和宏議長(大阪労連議長)の訴えも力強く、当事者も支援者も、大きな構えでたたかいに臨む決意をあらためて固めた集会でした。