2010年02月20日
北海道夕張市を訪ねました。かつて日本の近代化を支えた石炭のまち夕張。3年前に市財政が破たんし、市立病院の診療所化、水道料金1.7倍化、敬老パス3倍化など“全国最低のサービスと最高の住民負担”が押し付けられました。
吹雪のなか、「たくさんの夕張の声を国会へ届ける――市民の要望を聞くつどい」(主催:日本共産党夕張市委員会)に45人の方が集まってくださいました。
「いま70代の人たちは石炭産業で働きながら日本の国を支えてきた。この人たちに死ぬまで苦労させるのか」
「国の夕張への対応は“生体実験”じゃないか」
「来年4月から6校ある小学校が1校になる。スクールバスも走らさない。6歳の子どもが一般のバスに混乗して30分も通学できるのか」
「4000戸の公営住宅を管理する市の職員がたった一人しかいない」
など激しい言葉、切実な声が噴き出しました。
そもそも夕張は、石炭会社が住宅、道路、水道、浴場、病院などのインフラを整備してできたまちです。ところが、国のエネルギー政策の転換により、炭鉱が相次いで閉山。夕張市は、石炭会社からインフラを買い取らされ、膨大な借金をかかえました。
その後、市は雇用創出を期待して観光に力を入れるもバブル崩壊で失敗、そのうえ、小泉内閣「三位一体」改革で地方交付税が大幅に削られるなか、とうとう財政破たんを余儀なくされたのです。
国の政策によって衰退させられ、石炭会社や大銀行が負担をすべて市に押し付けて逃げ出すなかで起こった財政破たん。これを、“破たんは市の責任、特別な対策をすると他市との均衡を欠く”などといって突き放すことは許されません。国会でぜひ取り上げたい。
つどいには、はたやま和也参院北海道選挙区候補、真下紀子道議、くまがい桂子前夕張市議が同席してくれました。
つどいのあと、私たちとの懇談会に、元市議会議長で社会福祉協議会の川村実副会長、建設業協会の池元正和事務局長、商工会議所の小網敏男専務理事が出席してくださいました。地域経済の厳しい現状とともに、再生のための努力と提案、国への要望も聞かせていただき、大変参考になりました。
夕張再生の知恵は現場にある!!!力を合わせて国の支援を実現したいと思います。
前日(19日)、北海道庁を訪ね、高井修道副知事と懇談。花岡ユリ子道議も同席してくれました。
夕暮れの北海道庁は幻想的でした。