2009年10月23日
25日投票の神戸市長選挙・市議補欠選挙(灘区)の2回目の応援。選挙結果は、26日からはじまる臨時国会にも影響を与えるでしょう。「コンクリートより人間を大事にする政治」をうたって政権についた民主党が、神戸市長選でとっている態度は率直にいっておかしい!
これまで、自民、公明、民主の「オール与党」で推していた現職候補を、こんどは民主党単独で推薦しています。「オール与党」が推す現職候補が敗れた堺市長選挙の結果を見て、急きょ「オール与党」隠し・「相乗り」隠しに走った訳ですが、問題は、現市長の2期8年間の“実績”です。
「関西に3つも空港がいるのか」「空港よりも大震災被災者の生活再建を」という市民の声をよそに、神戸空港建設に血道をあげたのが現市長です。空港は開港したものの、乗客数・便数とも計画を大きく下回り、造成した土地もさっぱり売れず、2000億円もの借金が残りました。
一方で、敬老パスの有料化でお年寄りを泣かせ、保育料・高校授業料値上げで子育て世代の負担を増やし、生活保護世帯、重度障害者へのわずかな支援金を廃止・縮小したのが現市長です。
典型的な「人間よりコンクリートを大事にする政治」です。その現職を民主党が単独で推薦するとは、まったく筋が通りません。
「オール与党」の冷たい、逆立ちした市政と一貫して対決してきた日本共産党の存在感が光ります。党公認の松田たかひこ市長候補、味口としゆき市議候補とともに5カ所で街頭演説。三宮センター街では、通行人の足がけっこう止まりました。とてもおもしろい選挙です。
★東神戸病院前の街頭演説では、鳥取大学の先輩=藤末衛さん(医師・神戸健康共和会理事長)が、熱のこもった訴え。演説後、必勝を期して固い握手を交わしました。
★夜のスケジュールの前に腹ごしらえ。日本一長い商店街として知られる「天神橋筋商店街」の行列ができるお店のコロッケに舌鼓。揚げたてサクッと中がホクホクで、甘みがあってとても美味!
★夜、大阪憲法会議の幹事会に参加。じつは私は、同会議の副幹事長でもあるのです。
冒頭、梅田章二弁護士からグアム・スタディーツアーの報告。「米軍再編」で沖縄の海兵隊の一部が移転するのがグアム。しかし、グアム議会の副議長は、「沖縄から海兵隊がいなくなるのは良いことだが、グアムに来るのはごめんだ」といいます。
淡路島と同じ大きさの小さな島に、すでに米空軍と海軍の基地がある上に、海兵隊まで押し付けられたらたまらないというのが島民の思いのようです。合衆国議会にグアムの声は届かず(上院にオブザーバー議員が一人いるだけ)、米大統領選挙の投票権もありません。
「米軍再編」が、沖縄やグアムの当事者の声を聞かず、日米政府間で頭ごなしに進められようとしていることがよくわかりました。(貴重なグアム報告DVDあり。1000円です)
続いて私から、新しい国会の情勢を報告。総選挙の結果、改憲旗振り役の議員が大量落選し、明文改憲にはブレーキがかかりました。いまこそ手を緩めず、憲法の目で新政権に向き合い、9条、25条はじめ、憲法を守り生かすゆるぎない国民多数派をつくろうと訴え。
「インド洋での給油、北朝鮮船舶検査の見通しは?」「普天間基地問題で鳩山首相はどうしたいと考えているのか?」「名護の新基地建設でアメリカの態度は非常に硬いようだが」など、レベルの高い質問をいただきました。
先日の日本共産党第9回中央委員会総会での志位委員長の報告・結語の見地からお答えしておきました。オバマ政権に日米関係の転換を求めるには、鳩山新政権が腰をすえた態度で臨まなければなりません。そのためにも、国会論戦とともに、沖縄県民と連帯した国民の世論と運動をぐんと高めることが決定的に大事です。