2009年08月10日
奈良県大淀町を訪ね、町立大淀病院の問題で懇談会。森下征夫町長、西浦公章院長、鍵本源則町議(前議長)はじめ、行政、病院、議会関係者がたくさん集まってくれました(町議は12人中6人も!)。
大淀病院は3年前、出産中の妊婦さんの容態が急変、対応できる病院に搬送しようしたのですが搬送先が見つからず、赤ちゃんは生まれたもののお母さんが亡くなるという不幸な出来事が起こった病院です。全国に医師・看護師不足の深刻さを衝撃的に知らしめることになり、私も国会質問で取り上げました。
森下町長は、「病院運営は非常に厳しいが、この病院を必要とされている南和地域の住民のために、行政・住民一体となって守りたい」と強い決意を語ってくれました。
西浦院長は、「医師不足、看護師不足、施設の老朽化のなかで努力しているが苦境に立たされている」と現状を訴えてくれました。
鍵本前議長は、「地域医療の要として大淀病院は存続させたい。しかし意気込みだけでは存続できない。国、県の施策と助言を」と要望を述べてくれました。
病院の奥田事務局長は、本来275の病床数があるが、医師・看護師不足により現在155病床しか稼動していないこと、医師はピークの31人(01年)から現在22人に、看護師も133人(99年)から91人に減ったこと、年間2億円の一般会計からの繰り入れがあるものの、07年度2億3千万円、08年度2億5千万円の赤字が出たことなどを説明してくれました。
町外からの患者が6割を占めるこの病院は、大淀町だけでなく奈良県の南部地域全体の命と健康のとりでです。年間の救急搬送も3,697人(08年度)に上ります。また、全国に「地域医療崩壊」の警鐘を発した病院でもあります。その病院が「今後5年で建て替えられなければ病院は続けられない」(日本共産党の岡向正道町議・現議長)状態にあることは放置できません。
1時間半におよぶ活発な意見交換の末、国政、県政と連携し、国の「緊急経済対策」も積極的に活用して、超党派で町立大淀病院を存続させるために力をあわせることで一致。私も一肌脱ぎたいと思います。
日本共産党からは、岡向議長のほか、豆田よしのり衆院比例候補・党県書記長、今井光子、山村幸穂両奈良県議、清水貢大淀町議が出席しました。
★夜は、大淀町で演説会。「元気が出た」との感想をいただきよかった。
★寸暇を惜しんで原稿書き。締め切りに追われています。