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看護職員不足について質問しました

2009年04月23日

photo ふーっ。総務委員会で看護師不足の問題を質問しました。新しい分野の質問は自分自身にとっていい勉強になります。

 私が、看護師不足の深刻さを痛感したのは奈良県の具体例を知ったときです。奈良県では、2006年、2007年と、妊産婦の搬送先が見つからずに死亡・死産するという悲しい出来事が2年続けて起こりました。

 昨年5月に待望の「総合周産期母子医療センター」が県立医科大学病院に開設されましたが、21床整備されたNICU(新生児集中管理室)が、看護師不足のために現在12床しか稼動していません。

 別の県立奈良病院では看護師不足により、今年の4月1日から69床のベッドが「休床」になりました。医師不足だけでなく、看護師不足が、地域の医療提供体制の確保に大きなブレーキとなっているのです。

 なぜ看護師が足りなくなっているのか?それは看護師になっても辞めてしまう人が多いからです。全国の看護職員の「離職率」は12.4%(2006年)。毎年10万人超が離職しています。

 ではなぜ看護職員の離職率が高いのか?最大の原因は、勤務条件が過酷なこと、とりわけ夜勤が多いことです。

 この10年あまりで、看護の現場は“多忙化”が急激に進行しています。政府の政策で「入院期間の短縮化」が急速に進み、患者が重症化し、業務量が増えました。医療事故防止の安全対策や、医療・看護内容の高度化も多忙化に拍車をかけています。にもかかわらず、それに見合った看護職員の増員はなされませんでした。

 夜勤の問題も深刻です。1992年、国民の大きな世論と運動で「看護職員確保法」が制定され、その基本指針で「夜勤は月8回まで」とされました。しかし、いまだに「9回以上」が41.5%(2005年)。「8回」も合わせると81.7%を占めるという実態があります。

 そういうもとで、看護師のみなさんは日夜、患者の命と健康を守るために懸命に働いているのです。質問では、日本医療労働組合連合会(医労連)の「看護師からのメッセージ運動」に寄せられた生の声を紹介しました。

 「分刻みで業務をこなし、看護にあたっています。いろいろ訴える患者様の話を聞く時間も十分とれず、後ろ髪を引かれる思いで、次のナースコールの対応に走らなくてはなりません。『ちょっと待っててくださいね』と、何度言わなくてはいけないことか…」

 「業務に追われ、業務をこなしていくことだけで精一杯の毎日です。しないといけないことがドンドン増え、日々強い恐怖感とプレッシャーで、身も心もぼろぼろです。ふと鏡を見ると、やつれた自分がいて、何のために看護師になったのかと、考えさせられます。自分の看護観とまったくかけはなれています。ただ、いまは、自分のなりたかった看護師の夢にすがって、ひたすらがんばる日々です」

 これが看護師たちの思いです。献身的に働きながらも、あまりの勤務の過酷さに、燃え尽きるように離職していく人が多いのです。

 働き続けられる看護職場づくりのために、私は2点提案しました。

 @「月8日以内の夜勤」など看護職員の勤務条件の根幹である「夜勤等に関する最低規制」を法律本体に明記し、強制力を持たせて実効性を担保すること。

 A実効性ある「看護職員確保計画」を策定し、離職した看護職員の再就職支援とともに、看護職員養成数の拡充を行うこと。

 渡辺孝男厚生労働副大臣の答弁は積極的なものではありませんでしたが、医療現場のみなさん、国民のみなさんとともに大きな世論と運動を起こしていきたいと思います。

 

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