あったか連帯ウェブ 日本共産党参議院議員山下よしき
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【議事録】首相、値上げ誘導認める 消費税10%前 山下氏に答弁 参議院総務委員会 2019年03月20日

2019年03月21日

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動画は以下のリンクで
参議院インターネット中継

http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/index.php

○山下芳生君 日本共産党の山下芳生です。
 三月十三日の本会議質疑で、私は、消費税増税が景気悪化を招いて地方財政を悪化させた一九九七年の例を引いて、十月からの消費税一〇%への増税が地方財政を悪化させない保証はどこにあるんでしょうかという問いをいたしました。総理は、消費あるいは雇用についての見解を述べられた上で、こうおっしゃっています。景気の回復軌道を確かなものとして、地方税収の確保も図ると、こう言われました。
 そこで質問したいんですが、一九九七年は景気は回復軌道にありました、消費も上向いておりました。しかし、消費税五%への増税など、当時九兆円の負担増というふうに言っていましたけれども、これが急速な悪化を招いたということになるわけですね。
 内閣府が先日七日に発表した一月の景気動向指数、これは三か月連続で悪化をいたしました。内閣府は、景気判断をこれまでの足踏みから下方への局面変化に引き下げました。この景気動向指数が前回同じような景気判断をしたのは、二〇一四年十一月、つまり消費税八%への増税で景気に悪影響が出たために前回はこういう下方への局面変化への引下げをやったんですが、今回は一〇%への増税実施前に景気悪化の可能性が生まれているということになります。
 私は、今ここで増税を強行することは坂道を下りかけている人を後ろから蹴飛ばすようなもので、これはもう坂道を日本経済が転がり落ちていくと、九七年以上に日本経済も地方財政も悪化する引き金を引くことになるんじゃないかと思いますが、総理、いかがですか。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 一九九七年に消費税率を五%に引き上げた当時の経済指標を見ると、四月の税率引上げ後の個人消費は四月から六月期は反動減により急落したものの、七月から九月期には回復をし、前年同期比でも増加をしています。しかしながら、同年七月のアジア通貨危機や十一月の金融システムの不安定化の影響により、その後の輸出や設備投資が落ち込んだと承知をしております。
 一方、現在は通商問題の動向、そして中国経済の先行き等によるリスクに留意する必要はあるものの、世界経済全体としては緩やかな回復を続けているとの認識に変わりはなく、我が国経済も雇用・所得環境の改善を背景に経済の好循環が着実に回り始めていると認識をしています。したがって、一九九七年当時のような設備や雇用が過剰となり、資産デフレの中で企業や金融機関のバランスシート調整が長引き、金融システム不安が生じている状況とは異なると考えております。
 今回の消費税率引上げについては、前回の八%への引上げの際に耐久財を中心に駆け込み需要と反動減といった大きな需要変動が生じた経験を踏まえ、あらゆる施策を総動員し、経済に影響を及ぼさないよう全力で対応することとしておりまして、いただいた消費税を全て還元する規模の十二分な対策を講ずることとしております。これにより消費を下支えし、景気の回復軌道を確かなものとして、地方税収の確保も図ってまいりたいと考えております。

○山下芳生君 まあ何を聞いてもそういうことになるのかなと思っていたんですが。
 ただ、幾ら総理がそう言っても、国民が景気回復を実感していないんですよね。どの世論調査を見ても、景気回復を実感しているは一割台、実感していないは六割、七割。おとといの産経新聞は、景気回復の実感があるか、実感がある九・八%、ついに一割割りました。実感はないは八三・七%、八割超えました。こういうことになっているわけですよ。そこで、だから、こういうときに本当に、坂道を転がり始めているんじゃ、下り始めているんじゃないかというときに後ろから蹴飛ばすようなことはやめた方がいい。
 それからもう一つ、今もおっしゃいましたけど、総理は本会議の答弁で、駆け込み需要と反動減対策ということをおっしゃいました。ちょっと考えていただきたいんですけれども、駆け込み需要ができるのは、私は資金に余裕のある方だと思います。駆け込みに適しているのは、自動車だとか電気製品だとか、あるいは衣料、着るものですね、こういうものだと思います。食材は駆け込み需要でため込むことはできません。半年間ももたないですよ、腐っちゃいますから。だから、高額所得者ほど駆け込みしやすいんじゃないかと。日々の暮らしを切り詰めて食料品しか購入しない人は、そもそも駆け込み購入はしないし、できない。
 総理に伺いたいのは、高額所得者ほど駆け込みしやすいのではないか。いかがですか。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 食料品につきましては、今回は軽減税率を導入いたしますので、そもそもこの食品については駆け込み需要の対象にはならないのではないだろうかと、こう考えております。
 そして、先般の言わば駆け込み需要がありますから、山ができて、その分、谷も深くなるということでございまして、谷が深くなることによって消費が更に冷え込んでいくことにもつながっていくわけでございますが、それを避けるために、先ほど申し上げましたように、耐久消費財において、中心に駆け込み需要と反動減といった大きな需要変動が生じた経験を踏まえてあらゆる政策を総動員していきたいと、こう考えているわけでございまして、この駆け込み需要を平準化するというのは、これはまさにその後の経済全体にショックを与えないようにするためであるという政策でございます。

○山下芳生君 高額所得者ほど駆け込みしやすいということについては否定はされませんでした。それはもうそうなんですよね。
 それから、そのための対策を取るんだと言いますけど、これも、だから結果として高額所得者ほど恩恵を得るというものになるんですよね。私がよく行く地域の商店街の八百屋さん、カードのポイント還元は使えません。カードが使えないんですよ。天井からざるがぶら下がっていまして、お札やジャリ銭を放り込むだけですからね、カード使えないんです。この八百屋の大将にカードを使えるようにしてちょうだいといったら、機械を入れていただく、それからカード会社と提携して、手数料を払ってもらうことになる。
 一方で、ヴィトンのバッグとか、銀座英國屋紳士服店、紳士服一着五十万円、ポイント、五ポイントで二万五千円ですから、AOKIのスーツが一着買えるということですから。ですから、やっぱり高額所得者に非常に恩恵があるんですね。
 それから、逆に言うと、同時に、消費税の増税というのは物価を引き上げまして、家計から購買力を奪います。だから、長期にわたって消費が低迷すると。二〇一四年の前回の増税前と比べてみて、家計消費は一世帯当たり二十五万円、今も減っておりますから。
 ですから、高額所得者に恩恵のある対策をやりながら、庶民にずっと長期に消費を冷え込ませる増税を今やっていいのかというのは、内閣府参与だった藤井聡さんも、最近も、もう本当にこれは最悪の判断だというふうに同じ産経新聞でおっしゃっておりました。
 それから、もう一つ聞きます。地方消費税の増額分が地方に入るにはタイムラグがあります。いろいろ計算してから入りますからね。一方で、十月を前に四月から値上げラッシュになっているんですね。牛乳などの乳製品は八・七%などが四月一日から、アイスクリームも二〇%が三月一日から、即席食品、カップ麺などは八%、六月一日から、清涼飲料一〇%が七月一日から、冷凍食品一〇%、三月一日からなど、もう既にこういうことが始まっています。これは、自治体に対しても、これはタイムラグがありますから、早くもこういう自治体の様々な調達について負担が多いんじゃないかというのが一点と、これは後で総理に聞きますが。
 もう一点、この増税前にこういう値上げがされていることの背景に、政府は、消費税率の引上げに伴う価格改定についてというガイドラインを内閣府、内閣官房などから出しています。
 これを見ますと、我が国においては、消費税が導入あるいは税率引上げのときに一律一斉に価格が引き上げられるものと認識が広く定着しているが、欧米ではそうではないということで、自由に価格を決めてくださいねということで、最後に、従来、消費税率の引上げを理由としてそれ以上の値上げを行うことは便乗値上げとして抑制を求めてきましたが、これは消費税率引上げ前に需要に応じて値上げを行うことなど経営判断に基づく自由な価格設定を行うことを何ら妨げるものではありませんと。増税前の値上げを推奨している、こういうガイドラインになっていますけれども、こういう中で、こういう前もって、増税前の値上げがされている。
 これ、総理、自治体にも大打撃ですし、消費者にも大打撃じゃないですか。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) ポイント制度につきましては、むしろ中小・小規模事業者の皆さんが、言わば世界的に進んでいるキャッシュレス社会に対応する機会として我々も捉えているわけでございまして、導入する確かに設備投資が必要でございますが、これもしっかりと国において我々支援をしていく考えでございますし、そのお知り合いの八百屋さん、魚屋さんですか、も、QRコードでいけば、これは手数料もほとんど掛かりませんし、導入も、ほとんどこれは紙を貼っておけばいいだけですから、是非勧めていただきたいと、こう思うわけでございます。
 そしてまた、では、価格設定等についてのお話がございましたが、これは、欧米では駆け込み需要、そして反動減ということが余り起こっていないわけでございますが、それはまさに企業があるいは小売店等がそれぞれの独自の判断で対応した結果、その山がないということになったわけでございまして、この消費税が導入をされる前に、既に駆け込み需要を防ぐためにある意味価格を引き上げ、そして消費税が上がった後もその価格を維持することによって消費が落ちないような、そういう工夫をそれぞれ自主的な判断で行っているということに鑑み、我が国でもそういう対応を取っているところでございます。

○山下芳生君 終わります。

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