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【動画】参議院本会議安倍総理問責決議案賛成討論&賛成討論終了後のコメント

2019年06月24日


photo自公維の反対で否決

 参院は24日、本会議を開き、4野党・会派が提出した安倍晋三首相への問責決議案を与党や日本維新の会の反対多数で否決しました。日本共産党の山下芳生副委員長が賛成討論に立ち、国民の明日への希望を奪い、立憲主義を破壊する安倍首相の責任を厳しく批判しました。

 公的年金以外に老後資金として「30年で2000万円が必要」とした金融庁の報告書を安倍政権が受け取りを拒否した問題で、山下氏は「政治がやるべきは安心できる年金制度を国民に提示することだ」と指摘。年金を自動削減する「マクロ経済スライド」を廃止し、「減らない年金」をつくる日本共産党の具体的提案を紹介しました。

 さらに、安倍首相がテレビ番組でマクロ経済スライドの廃止には「7兆円の財源が必要だ」と発言したことを挙げ、同制度で年金給付を7兆円削減することを首相自身が認めた「重大発言だ」と強調。「国民の不安を直視せず、具体的提案を批判するだけで解決の展望を示さない総理に、国民の将来は託せない」と迫りました。

 山下氏は、どの世論調査でも消費税10%への増税に反対する国民が多数で、政府も景気悪化の可能性を否定できなくなったと指摘。「暮らしと経済に大打撃を与える消費税増税は中止すべきだ」と強く求めました。

 また、首相の立憲主義破壊を批判し、「最も憲法を擁護すべき立場にある安倍首相自身が、改憲の旗振り役を演じる。これほどの立憲主義の蹂躙(じゅうりん)はない」と主張しました。




山下副委員長の賛成討論(要旨)

 賛成理由の第1は、安倍首相には、主権者である国民の声に真摯(しんし)に耳を傾ける姿勢が一切なく、数の力で国民の切実な願いを踏みにじり、悪政を強行するばかりだからです。

 沖縄県民は、知事選挙や県民投票など繰り返し辺野古新基地建設ノーの圧倒的民意を示し続けてきました。ところが首相は、ジュゴンとサンゴの美(ちゅ)ら海に土砂を投入し続けています。沖縄に対する強権であるとともに、この国の民主主義、地方自治を土砂で埋め立てるものに他なりません。

 理由の第2は、安倍首相が、憲法をもっとも尊重し擁護しなければならない立場にありながら、それに反し、立憲主義を破壊し続けているからです。

 違憲の安保法制を強行した首相は、最新鋭ステルス戦闘機F35を新たに105機購入し、「いずも」型護衛艦を改修してF35が搭載できるよう空母化するなど、海外で戦争する国づくりの具体化を図っています。

 憲法を守らなければならない首相自身が、憲法9条の明文改憲に突き進もうと躍起になり、改憲の旗振り役を演じています。これほどの立憲主義蹂躙(じゅうりん)はありません。

 理由の第3は、安倍首相が、国民の暮らしの不安、将来不安、老後の不安を解決する展望を一切示さず、国民から明日への希望を奪い、不安を増大させているからです。

 10月からの消費税10%への増税に反対する国民が多数です。5年前の増税による家計消費の落ち込みはいまだ回復していません。さらに世界経済の悪化も加わって、政府自身が景気悪化の可能性を否定できなくなりました。暮らしと経済に大打撃を与える消費税増税は中止すべきです。

 「老後の暮らしは、年金だけでは月5万5千円不足する。30年で2000万円貯蓄が必要」とした金融庁の報告書に、多くの国民が不安を強めています。

 政治がやるべきは、どうすれば安心できる年金制度をつくることができるか、真剣に考え、国民に提示することです。

 安倍首相は、わが党の志位和夫委員長が「マクロ経済スライド」を廃止し「減らない年金」をつくる具体的提案をしたにもかかわらず、「ばかげた案だ」などと批判するだけで、安心できる年金制度をどうつくるかについて一切語りませんでした。それどころか、民放テレビ番組で、年金給付を自動的に削減する「マクロ経済スライド」が完全実施されるなら、年金給付は7兆円も削減されると明らかにしました。

 不安解決の具体的提案を批判するだけで、なんら解決の展望を示さない。不安をより増大させている首相に、国民の将来を託すことはできません。


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