日本共産党の山下芳生副委員長は１６日の参院本会議で、学校法人「森友学園」に関する決裁文書を財務省が改ざんした問題について「憲法に明記された国民主権と議会制民主主義を踏みにじる歴史的犯罪行為だ」として麻生太郎財務相の監督責任をただし、真相解明のため佐川宣寿前理財局長と安倍晋三首相の妻、昭恵氏の証人喚問を求めました。

　麻生財務相は、改ざんは財務省理財局が「国会での答弁が誤解を招かないよう行ったと思われる」と繰り返し、佐川氏への責任押し付けに終始。証人喚問などについて何も答えず「さらなる調査をすすめ、職責を果たす」として自身の責任を否定しました。

　山下氏は、与野党共同で提出を求めた文書が改ざん・ねつ造されたとして「行政府が立法府を１年以上にわたり欺き続けてきた前代未聞の事態だ」と批判。公文書は「民主主義の根幹を支える国民共有の知的資源」とする公文書管理法第１条に言及し「国民と国会を欺いた。内閣総辞職に値する」と強調しました。

　また、山下氏は、昭恵氏の名前の他、同学園理事長が改憲・右翼団体「日本会議」関係者であることや、首相と同団体とのかかわりに関する部分が削除されていたと指摘。「私や妻が関係していれば総理大臣も国会議員も辞める」という昨年２月１７日の安倍首相の答弁に合わせ「『首相案件』であることを隠ぺいするために改ざんされたと考えるのが自然だ」と述べました。