２日、国会内で記者会見し、少人数学級の推進を求める提言（「今こそ国民の力をあわせ少人数学級推進を」）を発表しました。私は、「子どもたちのために少人数学級推進の一点で国民的な共同を広げ、実現させていくことを心から呼びかけました。この記者会見には、畑野君枝衆院議員、藤森毅党文教委員会責任者が同席しました。

　学級編成の標準は２０１１年に改正された義務教育標準法で、小学校１年は１学級４０人から３５人に引き下げられ、小学校２年以上も順次改定を検討・実施すると定められています。このため、１２年度は、小学校２年の３５人学級のための予算措置もとられました。安倍政権が発足した１３年度以降、３５人学級への動きが止められています。

　１５年度予算編成で財務省から「小学校１年も４０人学級に戻せ」などの議論が起こり、文科省が３５人学級推進の予算を概算要求から見送る異常な事態に陥っています。安倍晋三首相が日本共産党の追及に対し「３５人学級の実現に向けて努力していきたい」（２月２３日衆院予算委員会）と答弁したことは、注目すべき重要な変化です。

　少人数学級になれば、勉強を丁寧にみることもできるなど高い教育効果があり、欧米や韓国でも少人数学級が当たり前となっています。少人数学級の実現は、日本ＰＴＡ全国協議会などが求める文字通り国民的な要求になっており、財務省の「少人数学級に効果はない」という主張は「少人数学級の効果を示す世界と日本の多くのデータには目もくれない、大変乱暴な議論です。

　首相の「３５人学級に努力する」という答弁に基づき、国民的な要求である少人数学級の推進に誠実に取り組むことを強く求め、▽小中学校全学年で３５人学級を実施する▽将来的には３０人以下学級をめざす▽高校等の少人数学級、子どもの変化に対応した教職員の定数化をすすめる▽教職員の「超多忙化」「非正規化」の解消をすすめる▽地方から少人数学級推進の大きな波を起こす―ことを提案しました。

　日本の教育予算の水準（公教育財政支出の対国内総生産比）は経済協力開発機構（ＯＥＣＤ）諸国で最下位。この状態から脱し、子どもの教育を大切にする国づくりが今こそ求められています。