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日韓・韓日議連合同総会 韓国の新たな友人を得ました

2010年11月29日

photo 韓国からたくさんの国会議員を迎えて第34回日韓・韓日議員連盟合同総会が開催されました。北朝鮮による延坪島(ヨンピョンド)攻撃直後の日程で心配していたのですが、私が名刺交換しただけでも17人、全部で数十人の代表団が訪日されました。

 渡部恒三・日韓議連会長はあいさつのなかで、「今次総会には新たに共産党の議員が参加しており、まさに日本の超党派が日韓友好関係のため手を取り合って協力していこうという布陣になっております」と述べ、政党代表来賓として志位和夫委員長が紹介されました。

 韓国側の基調演説で李洛淵(リ・ナクヨン)韓日議連幹事長は、「世界の列強が帝国主義の貪欲に駆られて暴走していた1910年、韓国は日本に強制併合されました。今回の韓日・日韓議員連盟合同総会が、これまでの100年間の『光と影』をありのままに直視し、新しい100年の将来像を描く機会となることを願っております」と述べました。

 また李幹事長は、韓国併合100年にあたっての菅首相の特別談話(8月10日)について、「菅総理大臣は、韓国国民がその意に反して行われた植民地支配によって国と文化を奪われたと認めながら、お詫びの気持ちを表明され、朝鮮王朝儀軌等の図書をお渡しすると言明されました。多数の韓国国民の期待には及ばないものの、日本政府としては植民地支配の歴史を清算すべく、相当腐心されたものと思われます」と評しました。

 外交的に配慮された表現ながら、日本が韓国併合条約を「不法・不当な条約である」といまだに認めないことへの不満と批判が込められています。

 開会式や分科委員会の全体を通じて、こうした歴史問題での韓国側の強い問題意識に対し、日本側の認識と姿勢の弱さを感じた合同総会でしたが、そうしたなかで、朝鮮王朝儀軌の返還が両国政府間で合意され、国会での条約批准を残すのみとあと一歩のところまで来ていることが、友好関係のあらたな発展への大きな希望となり力となっていることを随所で感じました。

photo 私が参加した社会・文化委員会の討議でも、「儀軌のお返しを通じて日本の若者に歴史を知ってもらいたい」(石毛^子・民主党衆院議員)、「これをきっかけに日本と韓国の青少年の歴史認識を共通のものに」(崔宰誠(チョイ・ジェソン)議員)などの発言がありました。

 韓国に儀軌の返還要求があることを早くから知り、日本の国会で質問し、韓国にも渡って調査するなど、儀軌返還への道を開いた日本共産党の笠井亮議員は、「韓国のみなさんの努力が、日本国民に儀軌の存在を知らせ、引渡しの意味を考えさせてくれることになった。日本国民は、韓国の人たちから国を奪い、言葉を奪い、文化を奪ったことを忘れてはいけない。それを両国国民の共通の認識にすることの大切さをあらためて感じた」と発言。

 それに対し、韓日議連の鄭義和(チャン・ウイファ)副会長は、「笠井先生の発言に敬意を表したい」と応じました。

 過去の清算は一足飛びには進まなくとも(本来は進めるべきですが)、こうしたひとつひとつの積み重ねによって、着実に前進させていくことが大事であることを学びました。

 開会式で菅首相が、懇親会で前原外相が、それぞれ“儀軌引渡しの条約批准を超党派で今国会中に”と政府としての“お願い”を述べましたが、これには賛成です。日本の国会議員の約3分の1が加入する日韓議連のがんばりどころです。

 社会・文化委員会では、従軍慰安婦問題、日本の歴史教科書問題についても討議されました。

photo 8月にも訪日され交流した姜昌一(カン・チャンイル)、張世煥(チャン・セファン)議員とも社会・文化委員会で再会出来ました(写真は姜昌一議員と)。

photo 新しい韓国の友人も得ることができました。夕方の懇親会で同じテーブルになった李珍福(リ・ジンボク)議員(前列左)とは韓国でも広がる非正規雇用問題で突っ込んだ意見交換ができました。同じく金榮煥(キム・ヨンハン)議員(前列右)は民主化運動であわせて20カ月間投獄された方。私が、学生時代、光州事件を知って抗議のデモをしたことを伝えると、金議員は「それでは山下先生は私の恩師です」と笑いながら握手。相原史乃・民主党衆院議員(前列中央)、寺田典城・みんなの党参院議員(後列左)、藤谷光信・民主党参院議員(後列右)と。

 隣国のすばらしい友人たちとともに、日韓友好関係の発展に力をつくしたいと思います。

 

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