2010年11月02日
昨日(1日)の行政監視委員会。現在、日本共産党議員が2人いる唯一の委員会です。同僚の田村智子議員の質問を隣の席で聞いていて、民主党政権もいよいよ自民党化してきたなと、つくづく感じました。
田村議員は、地元東京の里山(「多摩の横山」)が大規模宅地開発で破壊されようとしている問題とスーパー堤防の問題をとりあげました。
「多摩の横山」は、新宿から電車で30分とかからない都心なのに、豊かな自然が残っています。絶滅危惧種であるオオタカの生息が確認され、トウキョウサンショウウオも生息しています。ところが、東京都のおこなったアセスメントでは開発にGOサインが出されてしまいました。宅地開発しても、わずかばかり緑地帯を残すからオオタカは生息できる、トウキョウサンショウウオは池を作るから生息できると、都はいっているそうです。
しかし、現地を見てきた田村さんは指摘します。「池といっても、プラスチックの桶が2つ並んでいただけ。まるで金魚すくいのようだった」と。委員会室は大きくどよめきました。生物多様性がテーマだったCOP10で議長を務めた松本環境相に、「国としてきちんと調査する必要があるのではないか」と至極当然の質問をする田村議員。
ところが、松本環境相は、「東京都がアセスをした。国には権限がない。国のアセスはもっと規模の大きな開発を対象としている」とまったく気の抜けた答弁。思わず、「そんなことでいいのか!?」と野次を飛ばしてしまいましたが、足元で起こっている生物多様性に逆行する行為を、ただ指をくわえてみているだけの大臣に、COP10議長の資格はないといわざるを得ません。
「事業仕分け」で「スーパー無駄遣い」とされ「中止」とされたスーパー堤防。田村議員は、東京の対象区域で住民の「立ち退き」が区によって進められている事実を突きつけ、馬渕国交相に、「新たなスーパー堤防事業はやらないとはっきりさせるべきではないか」と迫りました。これまた当然の質問です。
ところが馬淵国交相は、「個々の事業を中止するかどうかでなく、全体の枠組みの中で考えていきたい」と、見事なかわし答弁。野党時代、国交省の無駄遣いを舌鋒鋭く追及していたマブチさんの姿はどこにもありません。がっかりです。
「すでに進行中の事業を止めろといっているのではありません。新たな事業はやめるべきだといっているんです」と田村議員にたたみ掛けられても、渋い表情で黙っているだけでした。
田村さんの質問終了後、民主党議員からいっせいに拍手が起こりました。某民主党前副大臣は、「いい質問でした。それにしても、松本さんも馬淵さんも、あの答弁では自民党と同じだ。どうしちゃったのかなあ」。
民主党の自民党化は、ご当人たちも気づいているようです。
★きょうは午前中、党本部で書記局会議。午後、参院本会議で野田財務相の財政演説を聴取。夕刻、羽田から大分へ。明日は「大分赤旗まつり」で講演です。