鳩山内閣の「地域主権改革」は小泉「構造改革」と同じだ!
2010年04月27日
4月8日から審議してきた「地域主権改革」一括法案の締めくくりの質疑が総務委員会で行われました。
きょうは、先日視察した知的障害児入所施設の様子も紹介しながら、職員配置基準など最低基準をなくすのではなく引き上げるべきだと山井厚労政務官に質問。また、保育所の面積基準を地方に条例委任する際、待機児童の多い地域は、他の地域より基準を引き下げることを認める問題をただしました。
保育所の面積基準の緩和を認める期間はいつまでか問うと、山井政務官は「潜在需要も含めた待機児童解消を図るまでの間と考えている」と答弁しました。
これは重大です。これ以上保育所はつくらなくていい、子どもが減るまでの間つめこんでおけばいいと言っているようなものではありませんか!民主党には「チルドレン・ファースト」の看板を直ちに降ろしてもらいたい。
続く、原口総務相との論戦は委員会室が沸きました。
私は、小泉内閣がまとめた「日本21世紀ビジョン」(05年4月19日)に「地域主権を確立する」「地方分権を徹底し、地域住民が自らの判断で地域における最適な行政を選択できるようにする」とあることを紹介。「どこかで聞いた言葉がすでにここに出ている」と指摘すると、他党委員から「ほう」とどよめきが。
そこで、「鳩山内閣が『地域主権改革』と称してやろうとしていることは、小泉内閣のビジョンと同じではないのか」と迫ると、原口総務相は、「日本21世紀ビジョン」の当該箇所を見ながら、「私、不勉強でこれ見ておりませんでしたけど、地域主権という言葉はまさに小泉内閣のときにも使われていたんですね。ちょっと、非常にこれまでの議論からすると驚きでございました。たしかにこれどこかで見たような文章だなと…」とポカンとした表情。
ただ、すぐに「いいものは私たちは取り入れていい」とあっさり認めてしまいました。
はっきりしたと思います。鳩山内閣の「地域主権改革」は、小泉「構造改革」がめざした方向と同じものです。しかし、貧困と格差を拡大し、地方を切り捨てた元凶こそ、小泉「構造改革」にほかなりません。この路線とキッパリ決別することに、痛んだ国民生活と地方を建て直す道があります。
一方、自民党もこれまで「地域主権などと言う新語を法律のタイトルに使うのはけしからん!」と一本調子の質問を繰り返してきましたが、まさに天に唾するものだったことが明らかとなりました。
締めくくりにふさわしい論戦となりました。衆院の論戦で待ったをかけるためにがんばりたいと思います。