2010年02月17日
いやあ〜映画ってホント〜にいいもんですね。同僚議員に薦められて、クリント・イーストウッド監督の『インビクタス/負けざる者たち』を観ました。
27年間、監獄にとらわれ、釈放されて南アフリカ初の黒人大統領となったネルソン・マンデラ(モーガン・フリードマン)。そのマンデラから不屈の闘志を伝えられるラグビー南アフリカ代表チームの主将、フランソワ・ピナール(マット・デイモン)。この2人を中心に展開されるスポーツ・ヒューマンドラマです。
連戦連敗で国民から「南アフリカの恥」と非難されていたチームが、1995年のラグビー・ワールドカップ南アフリカ大会で決勝戦に出場するまでになります。その過程で果たして何があったのか…。実話を基にしてつくられた映画です。
印象に残った場面がたくさんあります。
1994年、南アフリカで初めての全国民参加による選挙で大統領になったネルソン・マンデラ。直後、大統領官邸から去ろうとする前政権時代の白人スタッフを集めて「皆さんの力が必要だ」と語りかけるシーン。
黒人で固められていた自らの警護班に、白人を追加配置したマンデラ大統領。反発する黒人の警護責任者に、「赦しが魂を自由にする。君たちが新しい南アフリカの象徴だ」と諭すシーン。
白人が愛好するラグビーは黒人にとってアパルトヘイトの象徴だと、それまでの南アフリカ代表チーム名(「スプリングボクス」)、ユニフォーム、エンブレムを変えようとする国家スポーツ評議会。そこにマンデラが乗り込み、「自分たちがされたことをするなら、白人は黒人を怖い存在だと思うだろう。いまは卑屈な復讐を果たすときではない」と演説するシーン。
そして、マンデラのお達しで、代表チームが各地の黒人地区に出かけ、子どもたちにラグビーを教えるシーン。子どもたちに笑顔がはじけ、はじめ嫌がっていた選手たちも自然と楽しんでいる…
映画を観終わって、
〜高い理想を実現するためには不屈の意志が必要であり、勝利したあとには寛容の精神が必要である〜
〜スポーツには人種と国境を超えて融和をもたらす力があり、真のスポーツマンはそれを実践する人たちである〜
などと考えました。なんとも味わい深い映画です。音楽もいい!