午後、奈良県で「国会報告・要求懇談会」。奈良県は、総選挙で得票数・得票率ともに前進した９都県のひとつ。総選挙直前の奈良市議選でも７人全員当選で全国を励ましてくれました。

　山村さちほ奈良県議団長のあいさつに続き、宮本たけし衆院議員と私からお礼と国会報告。その後、各団体から発言していただきました。司会は宮本次郎県議。

　「教員不足で入学式に担任発表できなかった学校がある。一方で、非常勤教員が７４５人（０５年）から１１４８人（０９年）に増え続けている」（奈教祖）

　「年金課税強化、介護保険料・後期高齢者医療保険料の天引きで、生活できないお年寄りが増えている。子どもや孫が就職できず、少ない年金から支援している人もいる」（年金者組合）

　「農家の収入減が急速に進んでいる。ペットボトル用のお茶をメーカーが買い叩き、市場ではセリでなく相対でスーパー言いなり価格になっている」（農民連）

　「大学医学部の定員は増えたが、来年から病院の研修医定数が減らされ、希望者を受け入れられない」（民医連）

　「医師不足対策はそれなりに手が打たれてきたが、看護師不足は打たれていない。労働条件を良くすれば働き続けることができる」（医労連）

　「ハローワークが最大３時間待ち。駐車場にも入れない。パソコンで探して企業に採用されても１日でクビになった人もいる。もっときちんとマッチングさせるための体制を」（国民大運動）

　「中小業者の売り上げ激減が、貸し渋り・貸しはがしの理由にされている。金融機関に返済猶予させ、業者を長い目で見させることが大事」（民商）

　「若者お仕事実態調査を４５０人から集めた。いまある働くルールをちゃんと守らせてほしい。１日１６時間労働で、１０年後に自分の働く場所はあるのか、不安に感じている若者もいる」（民青同盟）

　「自治体の子どもの医療費無料化に対し、国がペナルティーをかけるのはやめてほしい。年金を担保にした貸し付けを国の独立行政法人がやっているのは大問題」（奈良市議団）

　など、国民の暮らしと労働、営業の実態がリアルに報告され、政治が果たすべき役割があらためてうきぼりとなりました。いただいたご意見も踏まえ、「建設的野党」としての２つの仕事――�@現実政治を前に動かす、�A政治を大本から転換する――に挑戦したいと思います。ありがとうございました。

　懇談会終了後、せっかくだからと近鉄奈良駅前で街頭演説。さすが古都・奈良。外国人観光客が多い。私は雇用問題、宮本議員は子どもと教育の問題を訴え。

　駅前の行基さんの噴水に腰掛けていた若者が拍手してくれました。「派遣労働問題で共感するところが多かったので」とのことでした。

　平城宮跡の大極殿復元事業（文部科学省）も覆いが取れて完成間近の姿を現していました。