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日本郵政・西川社長「6つの責任」 辞任は当然  郵便事業会社は「高齢再雇用」を公正に!

2009年06月09日

 参院総務委員会にTVカメラが7台並びました。注目の鳩山総務相と日本郵政・西川社長が並んで座るからでしょう。抜群のタイミングで郵政問題の集中審議となりました。

 日本共産党は、西川氏が日本郵政の社長に就任(06年1月)したときから「不適格」として反対してきました。理由は、三井住友銀行が中小企業に金利スワップ商品を押しつけ販売して大きな被害を出したときの責任者、頭取が西川氏だったからです。しかし、当時の竹中大臣が「西川氏には知見があるから」と就任させました。

 その結果、日本郵政で何が起きたか。きょうはパネルにしてバーンと掲示しました。(TVカメラを予想していたので)

 題して、「日本郵政 西川社長 6つの責任」。

 @ 「かんぽの宿」など国民財産をたたき売り
 A ゆうちょ銀行「カード事業」など三井住友とゆ着
 B かんぽ生命「保険金未払い」を公表せず
 C 「障害者団体向け第三種郵便」の悪用を見逃す
 D 簡易郵便局の閉鎖など国民サービスの低下
 E 21万人の非正規労働者のワーキングプア化

photo そう。西川社長の責任は「かんぽの宿」だけではないのです。私はひとつひとつ読み上げたうえで言いました。

 「西川社長のもとで国民はこんなにも被害を被った。責任を取ってお辞めになるのが当然ではありませんか?」

 西川氏は、「いったん引き受けた以上、民営化の土台をしっかりと築くことが私に与えられた責務だ」と答弁。
 
 う〜ん。国民に被害を与えた自覚と反省があまりにもなさすぎます。

 私は、「あなたが“見当違い”の責任をまっとうすればするほど、国民の被害は拡大する。国民共有の財産が食い物にされ、地域社会を支えてきた郵便局のネットワークがほころび、職員のモチベーションは下がる。あなたが辞めることが、国民の立場から郵政事業を再生する第一歩になる」とズバリ!
 
 そして、日本郵政株式会社法第9条には「会社の取締役の選任及び解任並びに監査役の選任及び解任の決議は、総務大臣の許可を受けなければ、その効力を生じない」とあることを示し、

 「国民の立場に立つなら、仮に、株主総会で西川氏が社長に選任されたとしても、断じて『認可』すべきでないと思うが、大臣の考えを聞く」と質問。

 鳩山総務相は、「政治家になって40年、日本共産党と意見が合うことはなかったが、きょうは8割方賛成できる。信念にもとづいて判断する」と答弁。

 そこで、西川社長に「大臣の判断には従いますか?」と再質問。

 西川社長もさすがに「法律で決めたことなので、法に従うまでだ」と答えざるを得ませんでした。

 進退問題について「大臣の判断に従う」ことを西川社長が認めました。大臣にはしっかり判断してもらいたいと思います。

 ただ、「6つの責任」はけっして西川社長個人の問題から生じたものではありません。郵政民営化路線そのものの当然の帰着です。

 もともと郵政民営化の要求は、日米の大手金融機関から出たものでした。300兆円を超える郵便貯金と簡易保険、国民の金融資産を、日米の民間金融機関に明け渡せと迫ったのが郵政民営化の出発点でした。

 そこから、6つ並べた国民の被害も生まれています。西川社長の辞任は当然ですが、それだけで問題は解決しません。郵政民営化そのものを根本的に見直すことがどうしても必要だということを指摘しておきました。

 ★次に、郵便事業会社の「高齢再雇用制度」について質問。

 09年度、郵便事業会社における「高齢再雇用社員」の受験者は1,274人。うち123人、10%が「不採用」になりました。

 これは問題です。この制度は、年金支給年齢引き上げ(60歳→65歳)に伴う措置であって、65歳に定年延長しない場合の代替措置です。「高年齢者雇用安定法」の趣旨からいっても希望者全員が採用されるべきです。
 
 どうして10%もの労働者が「不採用」になったのか。郵便事業会社は、試験などで「選考」した結果だというのですが、「不採用」となった労働者が、支社にその理由を問い合わせても、「総合的に判断した」などいいかげんな回答しか返ってきません。

 私は、近畿支社で「不採用」となったNさんから届いた手紙を紹介。

 「私は、人事評価シートがAかBで、毎月の手当もついていました。H19年、20年の2年間で支店長から3回も表彰状を受けています。イベント小包もH20年度で50個を達成、暑中見舞いはがき200枚、年賀郵便は8,000枚販売してきました。会社の方針に従って必死で努力してきました」
 
 委員会室から「ほーっ」と驚きの声が上がりました。Nさんの職場では4月の勤務予定表にNさんが組み込まれていたといいます。周りの人はみんなNさんが「高齢再雇用社員」に当然採用されるものと思っていたのです。なのに「不採用」となりました。

 私は、Nさんが受けた「表彰状」の現物も示しました。

 「 表彰状 年賀王・特別賞 ○○様

 あなたは『平成20年用お年玉付年賀葉書におけるインセンティブ施策』において、積極的な予約・販売活動に取り組まれた結果、優秀な販売成績を収めました。
 よって、ここにその努力と功績に対し、報労品を贈呈するとともに表彰いたします。
 今夏の『かもめ〜る』予約・販売においても、活躍されることを期待しています。
 
 平成20年1月○○日
 郵便事業株式会社○○支店
 支店長 ○○○○ 印 」

 委員会室内はまたどよめき。

 私は、「こういう優秀な労働者が『不採用』になっている。厚生労働省通達にうたわれている選考基準の『具体性』もなければ、評価の『客観性』もない。誰も『予見』できない。郵便事業会社は、法律の趣旨に反して、継続雇用制度を恣意的なものにしていると言わざるを得ない。優秀な労働者を『不採用』にするのは郵政事業にとっても損失だ。大臣。調査して改めさせよ」と要求。

 じっと聞いていた鳩山総務相は、「労働大臣もやった。高齢者雇用安定法は大事だ。郵便の仕事は専門的だし地域とのなじみも必要。なぜ不採用になったのか調査する」ときっぱり。

 さらに、233人受験して「不採用」が44人と、人数、率とも飛び抜けて多い近畿支社の実態を示し、Nさんのケースだけでなく近畿支社全体の調査を要求。総務相はこれも調査を約束しました。

 民営化された日本郵政が、特定の企業に利益を供与しながら、一方で労働者を恣意的に使い捨てにするとは言語道断です。総務省と郵便事業会社の対応をしっかりウォッチしたいと思います。

 ★夜、湯浅誠さんたちが開催された「子育てを応援してください 〜子どもに貧困を背負わせないで!緊急集会」に参加。母子世帯のお母さんと子どもたちから実態をたくさん聞かせてもらいました。



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