2009年04月01日
教育の機会均等をつくる「奨学金」制度を考える院内集会に参加しました。日本は、世界一高い学費なのに、奨学金制度がきわめて貧弱です。
日本の奨学金は、貸与制しかなく、利子まで付きます。そのうえ、奨学金の返済が3カ月滞ると「個人信用情報機関」に伝え「ブラックリスト」に載せることまで検討されています。これでは「奨学金」ではなく、単なる「貸金業」「貧困ビジネス」ではないか。
★入学時貸与・最高50万円+(月額貸与・最高12万円×4年間)×3%=843万円
高校や大学院でも奨学金を利用すれば、借金は優に1000万円を超えます。社会人スタート時にこんな多額の借金を背負うことが「自立」なのでしょうか?
集会では、大学院生や卒業後研究者となった方々から奨学金返済の大変さがリアルに語られました。
根本的な解決は、学費の無償・低額化です。OECD加盟30カ国でみると、授業料無償は、高校で26カ国、大学で14カ国。
一気にそこまでやるのが難しいのなら、当面、東京大学が始めたように、年収400万円以下の世帯の学生には学費免除する制度を全国の大学・高校にひろげること、世界では当たり前の給付制奨学金をつくることからすぐ始めるべきです。
必要な年間予算はわずか1900億円。在日米軍への「思いやり予算」2500億円で十分まかなえます。
「奨学金」制度の問題を、子どもたちの学ぶ権利の保障の問題として、大いに発信していきたいと思います。石井いく子衆院議員と。