2009年03月03日
日朝国交正常化推進議員連盟(会長:山崎拓衆院議員)の勉強会で、「北朝鮮による拉致被害者家族連絡会」の蓮池透・前副代表からお話を聞きました。
蓮池透さんは、拉致被害者・蓮池薫さんの実兄で、1997年から2005年まで家族連絡会の事務局長、2005年から2007年まで副代表をつとめた方です。
間近で話を聞き、情と理の両面で感銘を受けました。
冒頭、蓮池透さんは、@小泉首相(当時)の訪朝から7年。一刻も早く拉致被害者を救出してほしい、A帰国した5人の被害者に対する支援法が来年で期限切れになる。その後の対処をよろしくお願いしたい、と要望されました。
そのうえで、この間、日本国内では北朝鮮への怒りが高まり、偏狭なナショナリズムが台頭し、「北朝鮮は悪。つぶしてしまえ」との声まであるが、これは被害者救出とは無縁であると指摘。
一方、北朝鮮では「日本こそ悪」となっており、お互いに怒りと憎しみだけでなにが生まれるのか。なぜ北朝鮮では日本が悪となっているのか考えて、そこを糸口にすべきではないか。制裁一辺倒という先鋭化した対応でなく、柔軟な対応が求められるのではないか、と問題提起されました。
また、蓮池さんは、拉致被害者の弟・薫さんが「一時帰国」したとき、日朝政府間の約束を破るかたちで、日本に引き留めたことを振り返り、家族の情としては、「縄を結わえ付けてでも」という気持ちだったと語りました。
きょうの証言は、蓮池透さんご本人の希望ですべてメディアに公開されました。
非常に重みのある証言でした。しっかり受け止めて、国会に身を置くものの一人として、拉致問題の解決に尽力したいと思います。勉強会には、日本共産党から笠井亮衆院議員と私が出席しました。