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滋賀県の公立高島総合病院を訪ねました

2009年02月27日

photo 滋賀県高島市の公立高島総合病院を訪問しました。同病院は、湖西(びわこの西北側)地域で唯一の公立病院。ベッド数210で、内科、外科、小児科、産婦人科など17の診療科と24時間救急受け入れで住民の命と健康を守るとりでとしての役割を担っています。

 じつは、4年前の6町村合併・高島市誕生直後、市長(当時)は高島病院を民間委託(指定管理)する方針を打ち出しました。しかし、「市直営で市民の生命守る高島病院を」との住民や病院医師・看護師・職員の声が高まり、民間委託方針は撤回され、今日に至っています。

 千葉・銚子市立総合病院、大阪・市立松原病院の休止・廃止など、全国の公立病院が経営危機に陥るなか、高島ではどんな努力がされているのか、それが知りたくてやってきました。

photo 青野充・病院長、藤野美代子・看護部長、木津仁志・経営管理部長からお話をうかがいました。高島病院でも、常勤医師が2002年の38人から、2007年の20人まで激減していました。国の医師数抑制政策と新・医師臨床研修制度が原因です。当然、産婦人科閉鎖、患者数減少など経営危機に陥ります。

 根本的な打開策は、国の医療費抑制政策の転換ですが、しかし、それがなされないからといって、地域の救急搬送の81%を受け入れている“住民の命のとりで”をなくすわけにいきません。その医療人としての高い使命感、責任感を、お三方から共通して感じました。

 3年前に赴任された青野病院長は、民間委託に対する医師の反発を率直に市長に伝えたといいます。そして、全国各地からの医師確保、勤務環境の改善に尽力され、医師数は25人まで回復、産婦人科も再開されました。入院患者に快く接し、検査漏れがないよう努力しているとのことでした。 

 1年前に赴任された藤野看護部長は、TQMも取り入れて、看護師・職員みんなで“中身のいい病院”“来たくなる病院”づくりに努力しているといいます。朝の「おはよう」あいさつ運動、出張講習、訪問診療など、患者や住民に、病院の変化が見える、伝わるよう意識しているとのことでした。

 こうした努力の結果、病床利用率が1割アップしたと聞いて驚きました。なるほど医療もサービス業の一種。気持ちよく対応してもらえると、評判も上がり、患者が増えるんですね。政治は、こうした努力に水をさすのでなく、サポートしなければなりません。

 木津経営管理部長の、事務職員の外部委託(10年前からやっているとのこと)は経営改善にはならない、縦割り委託では横の連携が取れず効率が上がらない、とのお話も興味深く聞きました。

photo 続いて、高島市消防本部を訪ね、饗庭由雄・消防長はじめ職員のみなさんからお話をうかがいました。511平方キロという広大な管区に4分署があり、100人の職員が消防、救急、救助に当たっています。

 高島病院との講習などを通じた日常的な連携強化で、救急搬送の受け入れ拒否は1件もないと聞き、病院と救急隊の顔の見える関係の大切さを再確認しました。住民の命を救うためには、病院・医師と消防・救命士のどちらも体制を充実させることが大事です。片方だけではダメだと感じました。

photo 司令室にもおじゃましました。ここは、火事の通報も、救急の通報も、さらには市内の一人暮らしのお年寄り300人に配られている「緊急ペンダント」の通報も、すべて集中します。それらが重なることもあり対応は大変ですが、「119番」はすべて助けを求めてのものとして対応するよう心がけているとのことでした。頭が下がります。これはどうしても人員の増員が必要だと感じました。

photo 最後に、高島病院の労働組合(小林執行委員長)、住民のみなさんと懇談。労働組合が、職員の賃金・労働条件を守ることと、住民の命と健康、病院の経営を守ることを統一してとらえて活動されていることがよくわかりました。

 看護師や薬剤師の方からも、「最近、職場が明るくなった」「何でもいえるようになった」「あいさつ運動などで前向きになった」などの声が出されるなど、病院長や看護部長の病院再生の努力方向に手ごたえを感じている様子が伝わってきました。これはとても大事なことです。

 住民のみなさんからは、旧町立病院時代から、住民運動で小児科のお医者さんを確保するなど、「このまちで医療を受けたい」「このまちで入院したい」という住民の思いを凝縮させたのが高島病院であることが熱く語られました。「看護婦さんが明るく元気になった」「座っていても声をかけてくれたり、病院は変わったなあといっている」など、患者にも職員の努力がしっかり伝わっているようでうれしくなりました。

 「院内保育所をもっと充実させてほしい」「耐震化のための病院建て替えもコストを抑えてほしい」「最近民間委託された病院給食は見直してほしい」など職員、住民から出された声を、国、県、市が受け止めて、職員、住民とともに、公立病院を守り充実させていくことが求められています。

 調査には、川内たかし・衆院比例候補、森脇とおる、粟津まり、福井せつ子の各高島市議が同行してくれました。お世話になりました。

photo◆きょうのおまけ◆

 高島市内に古い民家を改築した素敵なお店が並んでいました。「びれっじ」と称するこの一角は伝統とモダンの合わさった雰囲気のある空間。市観光協会もこの中にありました。

photo お昼は、若いオーナーが営むお店でスパゲッティーをいただきました。とってもおいしかったですよ〜。

 

 

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