和歌山県紀の川市で、映画『シッコ』を観て日本の医療を考えようというユニークなつどいがありました。地域の民主団体の共催でしたが会場のホールはほぼ満席。マイケル・ムーア監督作品への期待と、医療崩壊に対する人々の関心の高さの表れです。
それにしても『シッコ』は面白い。ずいぶん前に観てこのHPにも感想を書いていますが、2回目でも新鮮な発見と感動がありました。やっぱり、病気になったときにお金の心配なく医療を受けることができるというのは、人間にとって万国共通の要求であり、社会の豊かさの指標だと感じました。
映画上映のあと私から「もう限界!医療費抑制政策の根本的転換を」と題して30分間の講演。お産のできない地域の拡大、救急搬送の受け入れ困難など深刻な実態と、国民の世論と運動が力となって、ついに政府も医師不足を認め、医師増員に転換するに至りました。
いまがんばりどころです。『シッコ』に出てくるカナダ、イギリス、フランス、キューバなど世界では医療は無料が当たり前ということも知らせながら、世界第2の経済大国・日本の医療制度をどう改革するのか、国民みんなで考えたいですね。