上京し、厚生労働省に2つの申し入れ。ひとつは、「長崎地裁判決をふまえ、原爆症認定問題のすみやかな解決を」。もうひとつは、「（株）グッドウィルの廃業による雇用問題の解決に向けた緊急申し入れ」。いずれも小池晃政策委員長、笠井亮衆院議員と。

　人材派遣最大手のグッドウィル･グループは25日、子会社で日雇い派遣最大手のグッドウィルを7月31日をめどに廃業すると発表しました。厚生労働省が派遣事業の免許の取り消しを行う方針をとっていることから、事業の継続が困難と判断したと報道されています。

　違法派遣を繰り返していた（株）グッドウィルに対し、派遣事業の免許取り消しを行うことは当然です。しかし、そのことによって、まったく責任のない労働者が職を失い、路頭に迷うようなことがあってはなりません。

　�@ 職を失う派遣労働者について、グッドウィルから労働者を受け入れていた企業に対して直接雇用するよう指導すること
　�A グッドウィル･グループに対し、すべてのグッドウィルの従業員と派遣労働者への雇用責任を最後まで果たすよう指導すること
　�B 人材派遣協会に対しても、業界の共同責任で今回職を失うすべての労働者の雇用を確保するよう指導すること
　�C 国は、グッドウィルの廃業によって職を失う派遣労働者に対し、特別の体制をとって職業紹介を行うこと
　�D グッドウィルからの派遣期間が６カ月を超えていた労働者については一般の雇用保険の被保険者として、２ヶ月で２6日を越えていた労働者には日雇い保険の被保険者として、過去にさかのぼって適用し失業給付を支給すること。また、当面、生活保護が困難な労働者については、緊急の生活保護の適用を行うこと。そのための省内の連携を強めること

　以上5点を申し入れました。しっかりフォローしたいと思います。

　夜、二期会のオペラ『ナクソス島のアリアドネ』を鑑賞。恋人に捨てられナクソス島に置き去りにされたアリアドネがその島に降臨した神バッカスに出会い救われるというストーリーですが、そこにツェルビネッタと仲間たちがむりやり絡んでいきます（興行主である伯爵の命令で）。

　荒涼たる孤島で嘆き悲しみ死にたいとさえ考えるようになったアリアドネが、バッカスと出会い希望と喜びを感じるようになる。そのときのバッカスの決め台詞、「あなたの苦痛を通して僕は豊かになった」にしびれました。

　このところ、京都や大阪の青年雇用集会に参加して、派遣労働者として働く若者たちにとってその苦しみを聞いてくれる仲間の存在が希望をもって生きるうえで不可決なんだと感じていたのですが、まさにそれに通じる言葉でした。

　また、シリアスに悩むアリアドネと、陽気に歌い踊るツェルビネッタと仲間たち…、世の中にはいろんな人間がいていいんだ、いるからいいんだとも感じさせてくれました。初めてのオペラ鑑賞でしたが、芸術の奥深さを知ることができました。