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つくばで演説会 そして、秋葉原の現場に立つ

2008年06月15日

 朝、大阪を発ち、午後、茨城県つくば市の演説会へ。いつあってもおかしくない解散・総選挙、今秋予定のつくば市議選挙の勝利めざし、会場は600人の参加者でいっぱいでした。冒頭、「〜だっぺ」と茨城弁丸出しで日本共産党を応援してくれた農民のおじさん(岡野さん)に場内は爆笑また爆笑。続く、あやべ純子、田谷たけおの両衆院比例候補、滝口隆一、橋本けい子、青木道子の各市議候補の訴えには、真剣に耳を傾け「がんばれ」のかけ声も。

 最後の弁士だった私は約1時間の演説。まずは、後期高齢者医療制度廃止法案を巡る民主党の審議拒否の態度をズバッと批判。日本共産党こそ国民の願いに対してもっとも責任ある政党だと力説。通常国会の残る1週間、衆院での可決・成立めざし、国会内外で全力を尽くそうと呼びかけると、会場からは大きな拍手が返ってきました。

 続いて、自民党政治を大もとから変える日本共産党の日本改革の提案を、国民の要求・関心から紹介。

 @ TVでみのもんたさんが「75歳で線引きするなら医療費をタダにすればいい」と言っていたが夢物語ではない。税金の使い方、集め方のゆがみをただし、安心できる医療・社会保障制度を!

 A 若者の間で「それって蟹工じゃん」という会話が交わされるほど、派遣労働の実態は無権利。若者の使い捨てをやめ、人間らしく働くルールを!

 B 「米軍基地があるから日本の安全が守られているのでは?」との高校生の質問に、「在日米軍に日本を守るための部隊はいないよ」「世界はアメリカの思い通りには動かなくなっているよ」「アメリカだっていつでも戦争でカタを付けようとは考えてないよ」と答えガッテン。アメリカ言いなりから抜け出して、憲法9条にもとづく平和外交にきりかえよう!

 と訴えました。派遣の若者たちから直接聞いた過酷な実態を語るくだりでは、力が入りすぎて演壇のコップの水を思いきりひっくり返してしまいました。会場は大爆笑。そして「いい話だぞ」の激励の声。かえって盛り上がったかもしれません。

 会場出口のあいさつで、「面白かった」「よくわかりました」「共産党のイメージが変わりました」などの感想をいただき、なんとか役目は果たせたようです。

                  ◇    ◇    ◇

 演説会を終え、つくばエクスプレスに乗って着いたのは秋葉原。1週間前に無差別殺傷事件があった街です。すこり寄り道して、事件現場の交差点に立ってみました。地元自治会のテントの下にはたくさんの花束。若い男女のアベックが手を合わせ、女性の方は「なんか目がうるっと来ちゃった…」。

 ここに来れば何かを感じることができるだろうと思ったのですが、事件から1週間経ち、秋葉原の電気街は、歩行者天国が一時中止になっていたことと、テントの花束、数人の警官以外は普段と変わらない光景。大勢の人波で活気にあふれていました。10分ほど現場に立っていたのですが、なかなか心に感じるものがありません。

 そこへ、携帯に長男から電話。つくばで学生をしている彼に、いっしょにメシでも食おうと思い連絡を入れておいたのですが、クラブの遠征中で無理とのこと。「また今度な」と電話を切りました。長男との短い会話を終えたとたん、私の心のアンテナが急に敏感になりました。

 あの事件で犠牲になった7人の多くは息子と同じ年代の大学生でした。息子がそうであるように、たくさんの夢と希望をもっていた未来ある若者でした。それをほんの数分間の凶行によって、本人にはなにが起こったのか理解することもできないまま断ち切られてしまった。無念だったでしょう。もし息子がそうなったら…と考えると、ご遺族の悔しさは言葉では表せないほどの大きさだと思います。

 同時に、事件を起こした容疑者もまた息子とそう年の変わらない若者でした。子ども時代は成績も良く、スポーツも得意だったと報じられています。その彼が、トラックでこの交差点に突っこみ、ナイフを振りかざし、通行人を次々とを襲う――そんな凶行に走ってしまったのはどうしてか?彼をそこまで追い込んだものはいったい何か?

 すぐには答えは出ないかもしれません。しかし、私たちは納得のいく答えを見つけなければならない。なぜなら、彼を生んだのは私たちがいま生きているこの社会なのですから。

 そう感じることができるようになってようやく、私はテントの献花台の前で手を合わせることができました。

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