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秋葉原無差別殺傷事件を考える

2008年06月09日

photo トラックで歩行者天国に突っこみ、倒れた人、助けようとする人までナイフで次々と刺す――社会に戦慄の走る事件でした。犠牲となられた方々に心からお悔やみを申し上げます。

 7人の命を奪い10人を負傷させた容疑者(25歳・男)の人物像が夕刊各紙に出ていました。「エリート」「派遣」「疎外感」という言葉が共通しています。

 TVではコメンテーターが「このような人物を生み出した世の中の問題を考えなければならない」と語っていました。そうだと思います。

 私は、容疑者が派遣労働者だったと知り、恐れていたことが起こってしまった、と感じました。

 以前、派遣で働く青年から、まともに生活できない低賃金と不安定、派遣先からも派遣元からも一人の人間として扱われず、しかもいくら努力してもそうした状態からどうにも抜け出せない…

 そんな現実に、いつ自分が犯罪に走るか分からない気分になる、という訴えを聞いていたからです。

 派遣元の用意したワンルームマンションに住み、トヨタ系の大手自動車部品会社の製造ラインで、日勤と夜勤を1週間ごとに交代して働く。ともだちはそこにはいない。

 容疑者の半年前からの生活はそんな様子だったらしい。ではその前はどんな生活だった?

 努力しても抜け出せない、いつ犯罪に走るか分からない――そんな状態、そんな気持ちに大量の若者たちを落とし込んでいる、私たちの社会のありようが問われているのだと思います。

 もちろん、どんな理由があったとしても、他人を傷つけ、命を奪うようなことが許されるはずはありません。

 しかし、償おうにも償いきれない罪を、おそらくは自覚したうえで実行する人物を、私たちの社会が生みだしているのです。

 私には、容疑者が携帯メールの掲示板に残したメッセージは、単純な自己顕示欲とは思えません。自分のことをわかってほしい、たすけてほしいというSOSだったのではないか…

 そしてその宛先は、私たちの社会そのものだったのではないか…

 みんなで真剣に考えてみる必要があると思います。




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