知事選挙と県議選挙がたたかわれている奈良県へ。宣伝カーで、生駒市、生駒郡、北葛城郡を駆け抜けました。夜は奈良市の２カ所で演説会でした。

　きょうのショック。朝、最初の街頭宣伝場所でマイクを握ってびっくり。声が出ないのです。とくに高音がかすれてしまい気持ちがこもりません。ゆっくりしゃべってなんとか演説を終えましたが、いったいどうしたんだろう？きのうの和歌山でのどに力を入れすぎたか…と思っていると、随行のN氏が一言。「大ちゃんの影響では？」。

　おお、そうかもしれない。じつは、和歌山のおみやげを３男の大輔(５歳)に頼まれていたので、きのう夜９時前、JR和歌山駅構内で大慌てで探したのですが、コンビニしか開いてなかったのです。そこで見つけたのが、｢和歌山限定｣のシールが目立つ、「クジラに乗ったキティちゃん」人形のついたボールペン。絵を描くことがすきな大輔はきっと気に入ってくれるだろうと思って買ったのですが…

　けささっそく、大輔をフトンから起こし、「はい、おみやげ」と手渡すと、彼は眠気まなこをこすりながら包み紙を開けボールペンをとりだしました。３秒ほどながめていたでしょうか。次の瞬間、大輔は無言でポトリと「クジラに乗ったキティちゃん」人形のついたボールペンを落とし、そのままするするとお布団の中に消えていきました。「・・・」の私。４月から保育所の年長さんになった男の子には、たとえクジラに乗っていたとしても「キティちゃん」はもはや喜ばれないことを知ったのでした。

　いきさつを話すと、N氏は運転中の車のハンドルに頭をくっつけるようにしながら、「おとーさん、かわいそー」と大きく同情してくれました。そして声の出ない私を見て、その精神的ショックの大きさを感じ取ってくれたのでした。宣伝カーに同乗していた参院奈良選挙区の中村あつ子さんも、「きっとそうやわ」。心理学も勉強している彼女のせりふには重みがあります。いずれにしても、選挙本番中のおみやげ選びは、慎重のうえにも慎重を期したほうがよさそうです。

　続いて、きょうの感動。今井光子県議の街頭演説には感動しました。あの「みっちゃんスマイル」で、医療、介護、同和の問題などでの自らの思いと実績を心をこめて話されます。やさしさと思いやり、責任感のつよさが伝わってくる演説でした。その今井さんが言うのです。｢ただ座って手を挙げるだけの議員なら、奈良県のほかからいくらでも出てまいります｣。これぞ“にっこりわらって人を斬る”です。それだけの自負と議席失ってはならじのつよい決意の現れです。この演説を一人でも多くの有権者に聞かせたい。心底そう思ったのでした。