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奈良・中村あつ子さんの「教育のおはなし」にナットクです

2006年12月13日

 タウンミーティングでの「やらせ質問」が全国15ヵ所にのぼったとか、学力テストの点数をかさ上げするために生徒の答案が改ざんされていた(広島県三次市)など、およそ教育とかけ離れた話ばかりが伝わってきます。政府・文部科学省は、どうしてこんなことが起こるのか、真剣に自己検討すべきです。形ばかりの「反省」で、教育基本法の改悪を強行するなど本末転倒もはなはだしい。なんとしてもストップを!

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 というわけで、奈良で女性後援会主催の「どうする?どうなる?これからの学校教育」と題した教育問題懇談会(写真上)。子育て真っ最中のお母さんたちを中心に、「フィンランドでは、国のお金を子どもと教育にたくさん使うことで豊かな国づくりにつながっている。どうして日本は違うの?」「障害をもつ子どもが通える小規模な施設が各地域にあったらいいのに」「幼稚園では親同士の競争やいじめもある。親の方がストレスがたまっているのでは?」「”お受験幼稚園”では年収1000万円以上の親ばかり。子ども一人当たりに月10万円の教育費を使っている」など、活発な意見交換ができました。

 圧巻は、中村あつ子参院奈良選挙区予定候補による「教育のおはなし」。11年間小学校の教師を務めた中村さんは、自身の経験に裏付けられた子ども観と教育論を熱く語りました。

 「50時間かけたら必ずわかるのに、『25時間でやれ』といわれ、子どもの『わかる権利』が奪われています。そのうえに『できない子』という荷物まで背負わされる。それがすすむと『どーせボクはできひん』と、何に対しても積極的でなくなります。学校教育が『落ちこぼれ』じゃなく『落ちこぼし』をつくっているんです」

 「4年生で習う『割り算』が、5年生になってもできない子がいました。毎日残して10分ずつ教えました。『ドッジボールしたいのに…』というその子に、『まあ、まあ』とコツを教えてあげたんです。わかる力というのは経験年齢がすすむほど高くなるといわれています。割り算ができるようになったその子に、『4年生やったら10時間かかるところが、2時間でできるようになったやん!』って褒めてあげると、『オレって天才かな』とうれしそうでした」

 「充分に愛された子どもは、愛することができるんです。国からたっぷりと愛された子どもなら、いわれなくても国を愛する心を持つようになります」

 「教師は、40人学級のうえに、教育委員会に出さなあかん書類もどんどん増えています。子どもと触れ合う、向き合う時間が減っている。文科省はそこを調査してほしい」

 「注意されたり、怒られたりするのも、教師にかかわってもらっているということなんです。子どもはうれしい。だから忘れ物をした子に注意しても、必ずまた忘れる。だったら注意したり怒ったりしてかかわるよりも、『○○できるようになったねえ』と褒めることでかかわるほうがずっといい。これは家庭でもいっしょです。できないことを注意したら、その何倍もできたことを褒めてあげてください。『おはようってちゃんといえたねえ』と褒めてもらえたら、その子は必ず毎日『おはよう』っていいます」

 なかなかの名言集です。中村さんお話を聞きながら思いました。本来、教育基本法について議論するのなら、こうした子どもたちの生き生きとした姿が、ドンと真ん中に座らなければならないはずです。でも安倍さんたちの議論にはそんな話は一切出てきません。そこに、”子どもたちの成長・発達のための教育”ではなく、”国家に役立つ人づくりのための教育”という本質がよく表れていると感じます。

 とても危険だけど、そこが弱点でもあると思います。きょうの懇談会のように、子どもを真ん中において話し合えば、愛国心の強制や、競争とふるいわけの教育の推進なんて結論が出ようはずがありません。子どもと教育について考え話し合う輪をどんどん拡げたいですね。

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 懇談会のあと、中村さんと「奈良民報」新年号用の対談。ここでも教師・教育論が深まりました。

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